Xrp1タンパク質

生体から不良細胞を除去する「細胞競合」の仕組みの一端を解明 生物化学工学

生体から不良細胞を除去する「細胞競合」の仕組みの一端を解明

ショウジョウバエを用いて細胞競合を引き起こす遺伝子変異を探索した結果、小胞体ストレスを起こした細胞が細胞競合によって排除されることを見つけました。小胞体ストレスを起こした細胞では、小胞体ストレス応答の1つであるPERK-eIF2α経路が活性化することでタンパク質合成量が低下することが知られています。小胞体ストレスを起こしていなくても、転写因子Xrp1の発現量が増大した不良細胞ではPERK-eIF2α経路が活性化してタンパク質合成量が低下することがわかりました。生体内に生まれた不良細胞はXrp1タンパク質の発現量を増大することでPERK-eIF2α経路を介してタンパク質合成量を低下させ、これが目印となって近接する正常細胞によって排除されることが示唆されました。
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