2021-05-07 中部大学
研究成果のポイント
- よこはま動物園で飼育されているテングザルの胃内から新種の乳酸菌を発見し、「ラクトバチルス ナサリディス(Lactobacillus nasalidis)」と命名。微生物の命名に関する世界最高機関が新種に認定
- 本乳酸菌は、野生テングザルの胃内にも存在が示唆されており、サルの仲間には珍しい複胃を有するテングザルの消化管に適応した乳酸菌であると推測
概要
中部大学応用生物学部の土田さやか講師と日本学術振興会の橋戸南美特別研究員(中部大学創発学術院)らのグループは、北海道大学大学院地球環境科学研究院、理化学研究所バイオリソース研究センター、よこはま動物園との共同研究によって、よこはま動物園で飼育されているデングザル(写真1)の複胃内細菌の一つが新種の乳酸菌であることを発見した。テングザルの学名「ナサリス ラルバトゥス(Nasalis larvatus)」にちなんで「ラクトバチルス ナサリディス(Lactobacillus nasalidis)」(写真2)と命名した。この乳酸菌は国際微生物学連合(IUMS)の国際原核生物分類命名委員会(ICSP)が正式に新種と認め、名称は同委員会の機関紙で公開された。
(写真1)よこはま動物園のテングザル
(写真2)発見した新種の乳酸菌(グラム染色像)菌体の
長さは3-6μm,幅1μm
本学のお問い合わせ先
研究内容について
土田さやか 中部大学 応用生物学部 講師
報道について
中部大学 学園広報部 広報課