心不全の新たな発症・進展メカニズムの解明 医療・健康

心不全の新たな発症・進展メカニズムの解明

転写抑制因子NRSFにより制御され不全心において発現亢進する遺伝子GNAO1の発現抑制が複数のマウス心不全モデルにおいてその病態を改善すること、逆に心筋におけるGNAO1の過剰発現は心機能低下を引き起こすことを見出しました。
次世代リプログラミング因子KLF4改変体の開発~iPS細胞をより高効率・高品質に作製~ 細胞遺伝子工学

次世代リプログラミング因子KLF4改変体の開発~iPS細胞をより高効率・高品質に作製~

iPS細胞をより高効率・高品質に作製できるKLF4タンパク質改変体を開発しました。iPS細胞作製の際に必要なリプログラミング因子の一つであるKLF4タンパク質において、DNAと直接相互作用するアミノ酸残基の改変体を多数作製しました。その中から「KLF4 L507A改変体(ヒトKLF4の507番目のアミノ酸残基ロイシンをアラニンに置換したもの)」を用いてiPS細胞を作製したところ、迅速、かつ高効率で、高品質なiPS細胞株を樹立できることが分かりました。
水の満ち引きが多様な生物の共存を実現~自然氾濫原において多くの生物の共存を可能とする河川氾濫の役割~ 生物環境工学

水の満ち引きが多様な生物の共存を実現~自然氾濫原において多くの生物の共存を可能とする河川氾濫の役割~

北海道大学雨龍研究林内の希少な天然氾濫原において研究を行い、河川の氾濫が氾濫原生態系の生物多様性を維持する上で重要であることを示しました。河川の氾濫から収束までの間、水の流れの変化と生物の応答を克明に調査し、氾濫と共に様々に形を変えながら流れ下る川の水のダイナミクスが幻の巨魚イトウをはじめとする様々な魚や両生類、そして水生昆虫やプランクトンなどの多様な生物が氾濫原に生息する秘訣となっていることを示しました。
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短期間の運動習慣が高齢期の認知機能や脳の可塑性を促す~高齢期における前頭前野の柔軟な可塑性~ 医療・健康

短期間の運動習慣が高齢期の認知機能や脳の可塑性を促す~高齢期における前頭前野の柔軟な可塑性~

3か月間の運動介入により高齢者の認知機能が向上し、脳の構造(皮質容積や皮質厚)が変化することを明らかにしました。
カスタムメイド型多孔体チタン人工骨を用いた腰椎側方固定術の安全性と有効性に関する臨床試験(特定臨床研究) 医療・健康

カスタムメイド型多孔体チタン人工骨を用いた腰椎側方固定術の安全性と有効性に関する臨床試験(特定臨床研究)

「カスタムメイド型多孔体チタン人工骨を用いた腰椎側方固定術の安全性と有効性に関する臨床試験(特定臨床研究)」の第一例目の手術を実施しました。手術は予定通り終了し、術後評価は良好です。
コアプロモーターを介した転写バースト制御メカニズムを解明 生物工学一般

コアプロモーターを介した転写バースト制御メカニズムを解明

DNAからタンパク質の設計図となるmRNAを合成する転写反応の制御において中心的な役割を担うのは、コアプロモーターやエンハンサーと呼ばれるゲノム中の調節領域です。転写制御におけるコアプロモーターの働きを生きたショウジョウバエ初期胚において直接可視化するライブイメージング技術を新たに開発しました。
先天性の重症大動脈弁狭窄症に対して国内初の胎児治療を実施 医療・健康

先天性の重症大動脈弁狭窄症に対して国内初の胎児治療を実施

重篤な先天性心疾患である重症大動脈弁狭窄症の妊娠25週の胎児に対して、日本で初めての胎児治療を臨床試験として実施しました。「胎児大動脈弁形成術」で、妊婦さんのお腹から胎児の左心室まで針を刺してガイドワイヤーを通し、それに沿ってバルーンの付いたカテーテルを大動脈弁まで進めてバルーンを膨らませ、狭くなっている大動脈弁を広げる手術です。左心室の機能障害を防ぎ、左右の心室を使う血液の循環を成り立たせることを目的としています。国内初となる胎児治療を行った患者さんは無事に出生され、生後の経過も良好です。
シグナル伝達複合体の2段階活性化~GPCRによるアレスチンの動的な活性化機構を解明~ 医療・健康

シグナル伝達複合体の2段階活性化~GPCRによるアレスチンの動的な活性化機構を解明~

医薬品の結合に伴うGPCRの膜貫通領域(TMコア)の活性化とC末端領域(Cテール)のリン酸化が、アレスチンとのシグナル伝達複合体の形成にどのような役割を果たしているかを解析しました。GPCRとアレスチンは、まずリン酸化されたCテールを介した強い結合によりGPCR-アレスチン複合体を形成し、続いて起こるTMコアとの弱い結合がアレスチンに大きな構造変化を導き、活性化させるという、2段階の動的な過程を示すことが明らかになりました。
老化細胞除去ワクチンの開発に成功~アルツハイマー病などの加齢関連疾患への治療応用の可能性~ 医療・健康

老化細胞除去ワクチンの開発に成功~アルツハイマー病などの加齢関連疾患への治療応用の可能性~

加齢関連疾患への治療応用を可能にする老化細胞除去ワクチンの開発に成功しました。マウスの老化細胞に特異的に発現する老化抗原を同定し、その抗原を標的とした老化細胞除去ワクチンを作成して老化細胞を除去したところ、肥満に伴う糖代謝異常や動脈硬化、加齢に伴うフレイルが改善するばかりでなく、早老症マウスの寿命を延長しうることを確認しました。本成果は、アルツハイマー病を含めた様々な加齢関連疾患の治療への応用の可能性を示唆するものです。
RNAヘリカーゼVasaの働く様子を1分子可視化 生物工学一般

RNAヘリカーゼVasaの働く様子を1分子可視化

RNAヘリカーゼVasaが働く様子を1分子可視化し、切断されたRNAを引きはがす際に、Vasaがオリゴマー化して機能すること、またその過程は不均一であることを明らかにしました。今までVasaが1分子レベルで働く様子が可視化されたことはなく、ヘリカーゼ活性の仕組みの一端を明らかにしました。
愛知県で見つかった新種カメムシを愛媛県で発見 ~Loricula mikawaを四国で発見~ 生物化学工学

愛知県で見つかった新種カメムシを愛媛県で発見 ~Loricula mikawaを四国で発見~

四国から未記録であった Loricula mikawa (カメムシ目,フタガタカメムシ科)を愛媛県で発見し記録しました。本種は2020年に愛知県で発見され新種として記載されたばかりでした。
補酵素NADとSAMを縮合する画期的な新奇酵素の発見 有機化学・薬学

補酵素NADとSAMを縮合する画期的な新奇酵素の発見

アルテミシジン生合成経路を同定し、その生合成中の初発反応として、補酵素β-NADとSAMを基質として受け入れ、二回のC-C結合形成により、ジヒドロアザインダン生成物を与える新規生合成酵素SbzPを同定しました。生体内での酸化反応の補酵素として広く知られているβ-NADを、天然物の基本骨格生合成反応の基質として受け入れ、生成物を与える酵素としては、最初で唯一の報告になりました。
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