2024-03-08 京都大学
林康紀 医学研究科教授、貝塚剛志 神戸大学特命助教(現:英国・エディンバラ大学博士研究員)、内匠透 同教授(兼:理化学研究所客員主管研究員)らの国際共同研究グループは、プロテオームのデータ分析により、シナプスに局在する主要なタンパク質のひとつとして「FAM81A」を発見しました。詳細な解析の結果、FAM81Aは液-液相分離によって細胞内で液滴状の構造を形成し、シナプスの分子を集積させる性質を持っていることがわかりました。
本研究成果は、2024年3月7日に、国際学術誌「PLOS Biology」に掲載されました。
マウスの海馬ニューロンでPSD-95-mCherry(赤)およびBFP(青)と共発現したFAM81A-GFP(緑)の画像。
樹状突起スパインの先端と細胞質内に、FAM81AとPSD-95からなる液滴が見られる。
詳しい研究内容について
研究者情報
研究者名:林 康紀
書誌情報
【DOI】
https://doi.org/10.1371/journal.pbio.3002006
【KURENAIアクセスURL】
http://hdl.handle.net/2433/287296
【書誌情報】
Takeshi Kaizuka,Taisei Hirouchi,Takeo Saneyoshi,Toshihiko Shirafuji,Mark
O. Collins,Seth G. N. Grant,Yasunori Hayashi,Toru Takumi (2024). FAM81A
is a postsynaptic protein that regulates the condensation of
postsynaptic proteins via liquid–liquid phase separation. PLOS Biology,
22(3):e3002006.