2020-03-23 文部科学省
令和元年度学校保健統計(学校保健統計調査報告書)の公表について
このたび,令和元年度学校保健統計(学校保健統計調査報告書)を取りまとめたので,公表 します。
1.調査の概要 (1)調査対象:国立,公立,私立の幼稚園,幼保連携型認定こども園,小学校,中学校,義務 教育学校,中等教育学校,高等学校の満5歳から17歳までの幼児,児童及び 生徒の一部(抽出調査)。 抽出率(発育状態):全幼児,児童及び生徒の 5.2%( 695,600人 ) (健康状態):全幼児,児童及び生徒の25.1%( 3,371,982人 ) (2)調査事項:学校保健安全法により実施される健康診断の結果に基づき,児童等の発育状態 (身長,体重)及び健康状態(疾病・異常の有無)を調査。 (3)調査期日:平成31年4月1日から令和元年6月30日の間に実施。
2.調査結果のポイント 【健康状態調査】 (1)裸眼視力1.0未満の者は,小学校,中学校及び高等学校で過去最多。 (2)耳疾患と判定された者は,高等学校で過去最多。また,鼻・副鼻腔疾患と判定された者は, 中学校及び高等学校で過去最多。 (3)むし歯(う歯)と判定された者は,ピーク時(昭和40~50年代)より減少傾向が続いて おり,中学校及び高等学校で過去最少。
【発育状態調査】 (1) 身長の平均値の推移は,平成6年度から13年度あたりをピークに,その後横ばい傾向。
(2) 体重の平均値の推移は,平成10 年度から18 年度あたりをピークに,その後横ばいもし くは減少傾向。 (3) 肥満傾向児及び痩身傾向児の割合は,この10年間でおおむね横ばいもしくは増加傾向。
※いずれも,年齢層によりばらつきがみられる点に留意。
3.今後の対応 裸眼視力1.0未満の者が小学校,中学校及び高等学校で過去最多となったことに対しては, 現在,「児童生徒の健康状態サーベイランス事業(日本学校保健会)」(文部科学省補助事業) において,視力と生活習慣に関する項目等(携帯電話・スマートフォン,読書,運動などの時 間)との詳細な分析を行っており,令和2年度以降,実態調査を行った上で,視力悪化の詳細 (近視,遠視,乱視)を明らかにして有効な対策を検討し,視力対策用の啓発資料を作成,公 開することとしている。
<担当> 総合教育政策局調査企画課