横浜港で検疫中のクルーズ船に関連した患者の死亡について

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2020-02-20    厚生労働省

 本日(2月20日)、横浜港で検疫中のクルーズ船に関連した患者が死亡されましたのでお知らせします。お亡くなりになった方の御冥福をお祈り申し上げます。

 なお、報道に際しては、お亡くなりになった方及び御遺族のプライバシーに十分配慮していただくようお願いします。

患者(1例目)

1 患者の概要

(1)年代:80代

(2)性別:男性

(3)居住地:神奈川県

(4)基礎疾患:気管支喘息、狭心症治療歴あり

2 死因 新型コロナウイルス(COVID-19)感染症

3 経過

2月5日 クルーズ船が横浜に帰港。

2月10日 発熱あり。他症状なし。PCR検査実施。

2月11日 発熱が続き、呼吸苦も生じたことからPCR検査検体を採取後、医療機関に搬送。感染症法に基づく入院となった。

2月12日 PCR検査にて新型コロナウイルス陽性が判明。

2月15日 呼吸状態増悪し挿管。人工呼吸器管理開始。

2月18日 画像診断にて肺炎像悪化。

2月19日 昇圧剤を使用するも血圧低下。呼吸状態悪化。

2月20日 死亡確認。

患者(2例目)

1 患者の概要

(1)年代:80代

(2)性別:女性

(3)居住地:東京都

(4)基礎疾患:該当なし

2 死因 肺炎

3 経過

2月5日   クルーズ船が横浜に帰港。

2月12日  発熱が続くことからPCR検査検体を採取後、医療機関に搬送。感染症法に基づく入院となった。入院時には、息切れと食欲不振を認めた。酸素投与とともに、抗菌薬の経静脈投与を開始。

2月13日  PCR検査にて新型コロナウイルス陽性が判明。

2月14日  呼吸状態が悪化。マスクにより高流量で酸素を投与。呼吸状態の改善を認めず。

2月20日 死亡確認。

◆国民の皆様へのメッセージ

〇国民の皆様におかれては、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様にお一人お一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。感染症対策に努めていただくようお願いいたします。

〇次の症状がある方は「帰国者・接触者相談センター」にご相談ください。

・風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている。

(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)

・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある。

※ 高齢者や基礎疾患等のある方は、上の状態が2日程度続く場合

センターでご相談の結果、新型コロナウイルス感染の疑いのある場合には、専門の「帰国者・接触者外来」をご紹介しています。マスクを着用し、公共交通機関の利用を避けて受診してください。

なお、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気の方が圧倒的に多い状況であり、 インフルエンザ等の心配があるときには、通常と同様に、かかりつけ医等に御相談ください。

【相談後、医療機関にかかるときのお願い】

〇帰国者・接触者相談センターから受診を勧められた医療機関を受診してください。複数の医療機関を受診することはお控えください。

〇医療機関を受診する際にはマスクを着用するほか、手洗いや咳エチケット(咳やくしゃみをする際に、マスクやティッシュ、ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえる)の徹底をお願いします。

【多くの方が集まるイベントや行事等の参加・開催について】

〇多くの方が集まるイベントや行事等に参加される場合も、お一人お一人が咳エチケットや頻繁な手洗いなどの実施を心がけていただくとともに、イベントや行事等を主催する側においても、会場の入り口にアルコール消毒液を設置するなど、可能な範囲での対応を検討いただけますようお願いいたします。

(その他)

今後とも、迅速で正確な情報提供に努めますので、国民の皆様への正確な情報提供に御協力をお願いします。なお、現場での取材は、患者の方のプライバシー保護といった観点からも、お控えください。

(参考)コロナウイルスとは

人や動物の間で広く感染症を引き起こすウイルスです。人に感染症を引き起こすものはこれまで6種類が知られていますが、深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるSARS-CoV(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)とMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)以外は、感染しても通常の風邪などの重度でない症状にとどまります。詳細は、国立感染症研究所の情報ページをご参照ください。

○国立感染症研究所 人に感染するコロナウイルス

コロナウイルスとは
医療・健康
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