三菱ケミカルと物質・材料研究機構が赤色蛍光体特許に対する中国特許行政訴訟2件で勝訴

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2020-06-05 三菱ケミカル株式会社,国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)

三菱ケミカル株式会社とNIMSは、MCCとNIMSが共有する赤色蛍光体に関する中国特許に対し、中国企業2社が特許の無効を訴えていた行政訴訟について、裁判所がその訴えを退け、本特許の有効性を支持する勝訴判決を得ましたことをお知らせします。

概要

三菱ケミカル株式会社 (本社 : 東京都千代田区、社長 : 和賀昌之、以下「MCC」) と国立研究開発法人物質・材料研究機構 (茨城県つくば市、理事長 : 橋本和仁、以下「NIMS」) は、MCCとNIMSが共有する赤色蛍光体に関する中国特許 (特許第ZL201110066517.7号 (以下「本特許※」) ) に対し、中国企業2社が特許の無効を訴えていた行政訴訟について、裁判所がその訴えを退け、本特許の有効性を支持する勝訴判決を得ましたことをお知らせします。

三菱ケミカルと物質・材料研究機構が赤色蛍光体特許に対する中国特許行政訴訟2件で勝訴

Shield社との特許行政訴訟第二審では原審と同様、本特許の有効性が支持され、今回の判決によりMCCとNIMSの勝訴が確定したことになります。

赤色蛍光体は、通称SCASN又は1113蛍光体と呼ばれる窒化物系の蛍光体で高い輝度と信頼性からLED用として最も広く使用されており、MCCが製造販売している当該赤色蛍光体は、LEDメーカー各社より多くの支持、評価を頂いております。本特許は、この赤色蛍光体とそれを用いたLEDデバイス等を広くカバーする基本特許であり、今回の2つの判決ではMCCとNIMSが共有する重要な知的財産権の有効性が中国の司法により改めて支持されたことになります。

中国はLEDデバイスの最大の生産国であり、赤色蛍光体の主用途である白色LEDデバイスでも最大生産量を誇ることから、その中国においてShield社と英特美光電社の主張を全面的に退け、本特許の有効性が支持された今回の2つの判決は、長年中国で積極的に投資、事業展開を行ってきたMCCにとって非常に意義深いものです。また、蛍光体産業のみならず白色LED産業全体においても重要な意味を持ち、今後の両産業の健全な発展と秩序維持に繋がるものと考えております。

今後もMCCとNIMSは自社及び他社の知的財産権を尊重し、他社がMCCとNIMSの知的財産権の無効を主張し又は侵害するようなことがあれば、MCCとNIMSとしてはこれを看過することなく適正な対応を取る所存です。

※ 本特許は、中国のほか、日本、米国、韓国、台湾、独国で登録され、各国で対応特許が成立しています。MCCとNIMSは、本特許以外にもCASN、SCASN蛍光体又は1113蛍光体に関する多数の関連特許を保有しています。



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