2023-08-04 東京大学
細胞内タンパク質分解は細胞の活動に必須の役割を担うことが知られていますが、老化への関与についてその分子機構は不明でした。東京大学大学院薬学系研究科の入木朋洋大学院生(研究当時)、飯尾浩章大学院生、安田柊特任研究員(研究当時)、増田竣大学院生(研究当時)、濱崎純講師、村田茂穂教授らの研究チームは、老化細胞特異的に形成される、タンパク質分解酵素複合体プロテアソームを含む新たな核内液滴構造を発見しました。プロテアソーム核内液滴は、老化細胞においてタンパク質分解を担い、ミトコンドリアの過剰な働きを抑制することを見出しました。本研究成果は、老化細胞に起因する加齢性疾患の発症機構解明や治療戦略開発に発展することが期待されます。
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論文情報
Tomohiro Iriki, Hiroaki Iio, Shu Yasuda, Shun Masuta, Masakazu Kato, Hidetaka Kosako, Shoshiro Hirayama, Akinori Endo, Fumiaki Ohtake, Mako Kamiya, Yasuteru Urano, Yasushi Saeki, Jun Hamazaki, Shigeo Murata, “”Senescent cells form nuclear foci that contain the 26S proteasome “,” Cell Reports: 2023年8月3日, doi:10.1016/j.celrep.2023.112880.
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