葉における炭素の収支バランス

生物環境工学

冬を耐える常緑樹と避ける落葉樹が共存する謎を解き明かす~葉の炭素の費用対効果が同等であることが鍵~

落葉樹と常緑樹、両者は全く違う生き方ですが、どうして同じ環境に共に生きられるのでしょうか。同所的に自生している落葉樹と常緑樹の葉における炭素の収支バランスを詳細に研究しました。常緑樹は冬の凍結に備えて、頑丈な葉を作るために、落葉樹よりも約2倍の炭素を必要とします。一方で、その投資は長期間の光合成によって補われ、炭素の費用対効果は、落葉樹でも常緑樹でも同程度でした。冬を避けるか耐えるかが、落葉樹と常緑樹の違いですが、炭素の収支バランスは同程度で、それがゆえに共存できるようです。
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