秋の北海道沿岸において鯨類の分布を解明~分布に影響を与える海洋環境を調査~

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2023-05-08 京都大学

三谷曜子 野生動物研究センター教授、古巻史穂 北海道大学学生、重松早紀 同学生(研究当時)、岩原由佳 同博士(研究当時)らの研究グループは、秋の北海道沿岸における鯨類の分布と海洋環境の関係を明らかにしました。

北海道沿岸域は、人間活動が盛んな地域であると同時に、鯨類が多く分布する海域です。このような場所では、人間活動と鯨類を含めた生物の保全を両立させることが必要です。そのためには存在する生物の種類や分布場所を明らかにすることが必要ですが、北海道沿岸域における鯨類の分布情報は不十分でした。そこで今回の研究では、鯨類が分布している場所とその場所の海洋環境の特徴を調べました。その結果、シロナガスクジラをはじめ5種のヒゲクジラと、シャチやマッコウクジラなど7種のハクジラが発見されました。種によって分布場所は異なっており、各種は海域の一部に偏って分布していました。また、分布に影響する要因も種によってさまざまでした。本研究成果が、鯨類の保全に役立てられることが期待されます。

本研究成果は、2023年3月2日に、国際学術誌「Regional Studies in Marine Science」にオンライン掲載されました。

秋の北海道沿岸において鯨類の分布を解明~分布に影響を与える海洋環境を調査~

研究者のコメント
「北海道にやってくる鯨類についてどこにいるのか、なぜそこにいるのかについて少し明らかにすることができました。季節や年による変化や人間活動による影響などまだ明らかになっていないことが多くあります。今後も調査、研究を続けていきたいと思います。」(三谷曜子)

詳しい研究内容について
秋の北海道沿岸において鯨類の分布を解明―分布に影響を与える海洋環境を調査―

研究者情報
研究者名:三谷 曜子

生物環境工学
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