2024-09-24 愛媛大学
このたび、愛媛大学プロテオサイエンスセンターの野澤彰准教授および国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の渋谷健市博士らの研究グループは、コムギ無細胞系を利用した化合物スクリーニングにより、アサガオの花の寿命を制御する転写因子 EPHEMERAL1(EPH1)の標的DNA配列への結合を阻害する化合物Everlastin1およびEverlastin2の単離に成功しました。これらの化合物は、切り花にしたアサガオの花の寿命を約2倍に延長する効果を示すことが確認されたほか、EPH1の二量体化を阻害することで EPH1のDNA結合能を低下させ、生体内での機能を抑制していることが明らかになりました。EPH1の類縁タンパク質はユリなどの主要な切り花の老化にも関与していると考えられており、今回と同様のアプローチにより、これらの花についても寿命を延長する薬剤の開発が進むことが期待されます。
なお、本研究の成果は、令和6年8月29日付でNature Plants誌に掲載されました。
論文情報
タイトル : A chemical approach to extend flower longevity of Japanese morning glory via inhibition of master senescence regulator EPHEMERAL1
(和訳)老化制御因子EPHEMERAL1の阻害によるアサガオの花の寿命延長を目指した化学的アプローチ
著者:Kenichi Shibuya, Akira Nozawa, Chikako Takahashi, Tatsuya Sawasaki
掲載誌 : Nature Plants
DOI: 10.1038/s41477-024-01767-z
記者説明会
日時:令和6年10月1日(火)11時00分~
場所:愛媛大学学術支援センター応用タンパク質研究支援部門棟 4階会議室 ※別紙地図参照
会見者:愛媛大学プロテオサイエンスセンター センター長・教授 澤崎 達也
愛媛大学プロテオサイエンスセンター 准教授 野澤 彰
駐車場:有 ※別紙地図参照
本件に関する問い合わせ先
愛媛大学プロテオサイエンスセンター
野澤 彰