難治性疾患コステロ症候群のモデルマウス作製に成功~エネルギー代謝の変化を初めて発見~

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2017-12-25 国立大学法人東北大学大学院医学系研究科,国立研究開発法人国立成育医療研究センター,国立研究開発法人日本医療研究開発機構

難治性疾患コステロ症候群のモデルマウス作製に成功~エネルギー代謝の変化を初めて発見~

【研究のポイント】

 国の指定難病となっているコステロ症候群のモデルマウス(HRAS 活性化変異マウス)作製に成功した。
 コステロ症候群モデルマウスでは脂肪酸からエネルギーを産生するミトコンドリアβ酸化経路が変化していることを発見。
 本成果はコステロ症候群患者の低血糖や成長障害の病態の解明、治療法の開発に繋がることが期待される。

【研究概要】

コステロ症候群は、低身長、先天性心疾患、骨格異常、易発がん性を伴う先天性疾患で、2005 年に同グループが原因遺伝子 HRAS を同定しました。コステロ症候群は低血糖、成長障害なども見られることから、エネルギー代謝異常が疑われていました
が詳細なメカニズムは不明でした。
東北大学大学院医学系研究科遺伝医療学分野の井上 晋一(いのうえ しんいち)助教、大場 大樹(おおば だいじゅ)医師、青木 洋子(あおき ようこ)教授、島根大学医学部小児科の山口 清次(やまぐち せいじ)特任教授、国立成育医療研究センタ
ーの松原 洋一(まつばら よういち)研究所長らの研究グループは、国の指定難病となっているコステロ症候群のモデルマウス作製に成功し、脂肪酸からエネルギーを産生する経路であるミトコンドリアβ酸化が変化していることを初めて発見しました。
今回作製されたコステロ症候群のモデルマウスは、コステロ症候群の低血糖や成長障害の病態の解明、治療法の開発だけでなく、同じくがん原遺伝子の異常によって引き起こされるがんのエネルギー代謝を理解するモデルとして利用が期待されます。
本研究成果は Cell 誌と Lancet 誌が共同でサポートしている学術誌 EBioMedicine(電子版)で 2017 年 12 月 6 日付け(日本時刻 12 月 7 日)に掲載されました。本研究は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)などの支援を受けて行われました。

詳しくは、こちら

医療・健康
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