SARS-CoV-2の複製・組立に関わるMタンパク質のトポロジー構造を解明(M Protein Topology Holds the Key to SARS-CoV-2 Assembly and Replication)

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2025-06-23 中国科学院(CAS)

SARS-CoV-2の複製・組立に関わるMタンパク質のトポロジー構造を解明(M Protein Topology Holds the Key to SARS-CoV-2 Assembly and Replication)Membrane topology of the M protein (Image by HU Junjie’s group)

中国科学院生物物理研究所の胡俊傑教授らの研究チームは、『Science Bulletin』誌でSARS-CoV-2のMタンパク質の膜トポロジーを解明し、ウイルスの組立と複製における中心的役割を明らかにした。Mタンパク質のN末端とC末端はともに細胞質側を向いており、1番目の膜貫通ドメインが完全に膜に埋まらない非典型的な構造をとる。この構造は他のベータコロナウイルスでも保存されており、SおよびEタンパク質の適切な動員とウイルス粒子の形成に不可欠である。さらに、N末端のアミノ酸構成が膜内での正しい配置に強く影響し、不適切なタグ付加により誤配置が誘発されることも判明。これらの知見はコロナウイルスの基礎生物学への理解を深め、抗ウイルス戦略の新たな標的となり得る。

<関連情報>

ベタコロナウイルス膜タンパク質の型破りなトポロジーがウイルス集合体を駆動する
An unconventional topology of betacoronavirus membrane protein drives viral assembly

Rui Lyu, Kaili Li, Lingjiao Xiang, Yingjian Li, Yaotian Liang, Xue Tan, Xiaoya Huang, Yu Chen, Hongyu Deng, Junjie Hu
Science Bulletin  Available online 16 June 2025
DOI:https://doi.org/10.1016/j.scib.2025.06.012

医療・健康
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