2019/7/3 英国・インペリアル・カレッジ・ロンドン
スマートフォンのスクリーン明度を上げてバッテリーを長持ちさせる新技術
(New technique could brighten screens and make smartphone batteries last longer)
・ インペリアル・カレッジ・ロンドンが、スマートフォンの有機 EL(OLED)スクリーンをより鮮明で省エネルギー化させることに成功。本技術により、様々なデバイスのスクリーンの鮮明度が上がり、エネルギー効率が倍増する可能性がある。
・ OLED スクリーンは、アンチグレアフィルターで覆われているため、明るい晴天下でも画像を見ることができるが、その物理的構造上、各 OLED ピクセルから生成された光の半分はディスプレイ内に閉じ込められ、エネルギー効率が半減してしまう。
・ 新技術では、OLED 材料の化学を制御することにより、アンチグレアフィルターをバイパスできる、特殊なタイプの偏光光を発する OLED の生成が可能。ディスプレイのエネルギー効率があがるので、バッテリーがより長持ちし、二酸化炭素排出量を抑えることが可能。
・ 本研究は、ディスプレイ用の OLED に焦点をあてたものだが、研究チームでは開発した材料や手法を活用して、他の多様なアプリケーションに応用させることを検討中。開発された材料で生成された偏光光は、情報の貯蔵、伝送、暗号化に適用できる可能性があるため、コンピューティングやデータ革命に役立つ可能性有り。
URL: https://www.imperial.ac.uk/news/191876/new-technique-could-brighten-screens-make/
(関連情報)
ACS Nano 掲載論文(アブストラクトのみ:全文は有料)
Inverting the Handedness of Circularly Polarized Luminescence from Light-Emitting Polymers Using Film Thickness
URL: https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsnano.9b02940