希少疾病用医薬品等開発振興事業で支援している希少疾病用医薬品1件が製造販売承認を取得しました。
2018-06-15 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(以下「医薬健栄研」という。)では、希少疾病用医薬品、希少疾病用医療機器及び希少疾病用再生医療等製品※1を対象とした「希少疾病用医薬品等開発振興事業」※2を行っておりますが、この度、本事業で開発支援した希少疾病用医薬品1件が厚生労働大臣から製造販売承認を取得致しましたので、お知らせ致します。
・販売名 ヌーカラ皮下注用100mg
〇承認日 平成30年5月25日
〇効能又は効果 既存治療で効果不十分な好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
〇製造販売業者 グラクソ・スミスクライン株式会社
〇希少疾病用医薬品の指定日、指定番号、名称
平成25年9月13日 (25薬)第313号 mepolizumab
助成金交付年度 平成26,27,28年度
※1 希少疾病用医薬品、希少疾病用医療機器、希少疾病用再生医療等製品とは
難治性疾患等を対象とする医薬品、医療機器、再生医療等製品は、医療上の必要性が高いにもかかわらず、患者数が少ない等から開発投資の回収が困難なため、開発がなかなか進まないのが現状です。
このような医薬品等のうち、指定要件を満たしたものを厚生労働大臣が「希少疾病用医薬品」、「希少疾病用医療機器」または「希少疾病用再生医療等製品」に指定します。
※2 希少疾病用医薬品等開発振興事業とは
医薬健栄研では厚生労働大臣から「希少疾病用医薬品」、「希少疾病用医療機器」または「希少疾病用再生医療等製品」の指定を受けた品目の開発企業を対象に次の開発振興事業を実施しています。
(1)助成金交付
指定を受けた開発企業の助成金交付申請に対し、その試験研究に必要な経費に充てるための助成金を交付しています。平成28年度は12件に助成しました(助成金総額:約6.5億円)。
(2)指導・助言
指定を受けた品目の開発企業からの試験研究等に係る相談に対して、厚生労働省や独立行政法人医薬品医療機器総合機構と連携して、創薬に関する研究経験を有する研究課題管理者(プログラムオフィサー)らによる指導・助言を行っています。
(3)認定
助成金の交付を受けた開発企業が税制上の優遇措置を受けるための証明書を発行しています。
【これまでの支援実績】
なお、今回の承認により、希少疾病用医薬品等開発振興事業による支援実績は以下のようになります。(平成30年5月31日現在)
□厚生労働大臣より指定を受けた希少疾病用医薬品413品目、希少疾病用医療機器:27品目、希少疾病用再生医療等製品:8品目
■そのうち、「希少疾病用医薬品等開発振興事業」で助成金の交付を受けた件数
希少疾病用医薬品:182件、希少疾病用医療機器:14件、希少疾病用再生医療等製品:3件
■そのうち、承認を取得した件数
希少疾病用医薬品:126件、希少疾病用医療機器:10件、希少疾病用再生医療等製品:1件
本件に係る照会先
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
開発振興部開発振興課