生物工学一般 変動する環境における、細菌の細胞サイズ分布にまつわる普遍性の発見 細菌集団の環境を高度に制御する新しいデバイスを構築し、栄養飢餓に対する大腸菌集団の応答の様子を観察した。細菌の細胞サイズは飢餓によって劇的に変動するにもかかわらず、急激な飢餓過程では細胞サイズの分布形状が本質的に変化しないことを発見した。 2021-11-11 生物工学一般
生物工学一般 予防的に発がんを抑制する上皮細胞による前がん細胞の認識機構を解明 非免疫細胞である上皮細胞が、がんの元となる前がん細胞を認識し、攻撃・排除するという免疫細胞様の監視システムがあることを明らかにした。前がん細胞で発現が促進したMHC-Iを認識する、上皮細胞の受容体AltRを新規に同定し、その排除能惹起メカニズムを解明した。 2021-10-25 生物工学一般
生物工学一般 くるくる泳ぐ微生物 螺旋軌跡の3Dイメージング ~マイクロロボットの設計に向けて~ 独自に開発をしてきた三次元位置検出光学顕微技術を用いて、繊毛虫テトラヒメナが右手系の回転をしながら右螺旋を描くように遊泳していることを定量し、またCa2+刺激により螺旋遊泳パターンが揺らぐことを明らかにしました。 2021-10-22 生物工学一般
生物工学一般 泳ぐ微生物が海まで流されない理由 ~SDGsに欠かせない小さな生物たちの振る舞いを解明~ 単細胞の繊毛虫テトラヒメナが水中の構造物付近で走流性を示す機構を明らかにしました。流れ場でのテトラヒメナの動きを顕微鏡観察することに加え、実験結果に基づく流体シミュレーションを行いました。構造物付近で流れに逆らう行動は「推進力を生み出す繊毛の機械的な刺激応答特性」と「細胞形状」という単純な2つの要素だけで説明できることが明らかになりました。 2021-10-21 生物工学一般
生物工学一般 青色センサー遺伝子の制御メカニズム 〜脊椎動物の色覚の起源に迫る〜 4色型色覚をもつゼブラフィッシュを用いた研究で、脊椎動物種に広く保存されている分子Foxq2が、青色センサー遺伝子の転写スイッチ制御に必須の鍵分子であることを見出した。比較ゲノム解析より、foxq2遺伝子は哺乳類の進化初期に失われたことが判明した。 2021-10-07 生物工学一般
生物工学一般 微小結晶からの高精度データ収集に最適な測定条件を提案 結晶に照射するX線の線量(吸収線量)をどの程度まで制限すれば高精度な解析ができるか、実験的な検証を試みた。大型放射光施設「SPring-8」で開発した「全自動データ収集システムZOO」を用いて、SWSX法という測定法により、タンパク質微小結晶をさまざまな条件で測定した。通常、吸収線量を5メガグレイ程度に制限すれば、効率良くかつ高精度なデータ収集が可能であることを示した。 2021-09-27 生物工学一般
生物工学一般 制御サブユニットによるイオンチャネル巨大複合体のモジュレーション機構を解明 神経細胞や心臓の電気活動に必須の役割を果たす電位依存性カリウムチャネル Kv4.2と2種類の制御サブユニット KChIP1、DPP6Sからなる巨大複合体の立体構造を明らかにした。KChIP1とDPP6SがKv4.2の電気生理学的特性を適切に調整する機構を初めて明らかにした。 2021-09-23 生物工学一般
生物工学一般 盲視マカクサルは視覚意識が無くても自発的行動を学習できる マカクサルが第一次視覚野(V1)の損傷後にも、道具的条件付けによって自発的行動の学習が成立するかを調べた。視覚的手がかり刺激(CS)は、V1損傷後においても、CS提示直前の行動を強化する強化因子として機能し、V1を介さない無意識の視覚経路のみでも自発的行動を学習出来ることが明らかになった。 2021-09-16 生物工学一般
生物工学一般 外来・交雑オオサンショウウオの寄生虫相を初めて調査して、在来種の寄生虫相との関係を解明 京都府の淀川水系から得られた交雑オオサンショウウオ、およびチュウゴクオオサンショウウオの寄生虫相が初めて調査され、1種の吸虫と3種の線虫の寄生が確認された。 2021-09-13 生物工学一般
生物工学一般 沖縄島北部で洪水に適応した新種の固有植物を発見~和名「ヤンバルアオヤギバナ」と命名~ 渓流沿い植物の遺伝分析を行った結果、沖縄島と本土の渓流種は直接の血縁関係になく、島の渓流種は沖縄の海岸に生える別種に近いことがわかった。さらに島と本土の渓流種の形態は様々な点で異なり、花が咲く時期も別です。そのため沖縄島の渓流種を島に固有の新種(ヤンバルアオヤギバナ)として記載した。 2021-09-11 生物工学一般
生物工学一般 細胞用電動ナノ注射器「電気浸透流ナノポンプ」を開発 ~細胞治療に向けた新たな細胞内物質導入機器~ 導電性高分子で被覆された金属製ナノチューブシートを開発し、電気をかけることで電気浸透流が発生し、細胞膜を通過する物質の輸送速度を促進させることを発見した。この電気浸透流現象を利用することで、安全かつ効率良く細胞内に物質を導入できることを確認した。 2021-09-10 生物工学一般
生物工学一般 イソギンチャクの体の構造に”相称性の二刀流”を発見 「タテジマイソギンチャク」に左右相称の個体と放射相称の個体が混在することを発見し、両者の体づくりを共通の仕組みで説明する数理モデルを提案した。 2021-09-08 生物工学一般