生物工学一般 生態系における脂肪酸の役割を総説 祖先型の海産魚が淡水魚に進化するためには、淡水生態系に少ないドコサヘキサエン酸(DHA)を合成する酵素のコピー数を増やすことが重要であることを発見し2019年に報告している。今回、陸域、海水域、淡水域の間では、DHAなどの脂肪酸組成が異なっていることをメタ解析した後、動物の諸機能における脂肪酸の役割を概説し、動物の進化に影響を与えるのかについて考察した。 2021-06-16 生物工学一般
医療・健康 上部尿路上皮がんの分子分類と新規分子診断~尿中遺伝子変異の検出で高精度の診断が可能~ 上部尿路上皮がんの腫瘍検体及び術前に採取した尿を用いて大規模なゲノム解析を行い、(1)上部尿路上皮がんは遺伝子変異に基づき、異なる生存率を示す5つの分子病型に分類できること、(2)術前の尿中にはがん組織と同一の遺伝子異常が認められ、上部尿路上皮がんの精度の高い診断が可能となることを証明した。 2021-06-16 医療・健康
生物化学工学 アブシシン酸の輸送を介した気孔開度の調節~二つのアブシシン酸輸送体の異なる機能を解明~ 気孔の閉鎖を誘導する植物ホルモンであるアブシシン酸(ABA)の輸送が、植物体内で制御される新たな仕組みを明らかにした。 2021-06-16 生物化学工学
医療・健康 ウイルスの感染力を高め、日本人に高頻度な細胞性免疫応答から免れるSARS-CoV-2変異の発見 新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の感染受容体結合部位が、ヒトの細胞性免疫を司る「ヒト白血球抗原(HLA)」の一種「HLA-A24」によって認識されることを見出した。「カリフォルニア株(B.1.427/429系統)」と「インド株(B.1.617系統;デルタ型)」に共通するスパイクタンパク質の「L452R変異」が、HLA-A24を介した細胞性免疫から逃避することを明らかにした。「L452R変異」は、ウイルスの感染力を増強する効果があることを明らかにした。 2021-06-16 医療・健康