生物環境工学 海から遡上する小型エビ類が川の生態系を大きく変える~海と川のつながりが担う役割~ 小型エビ類がいる河川といない河川で実際の生態系を比較し、一つの河川の中で小型エビ類がいる部分といない部分を実験的に作り出して他の生物の応答を調べました。エビがいると川底の生物相が変わり、川底を覆う細かな有機物が減少し、栄養塩動態も変化し、河川水中の栄養塩濃度にまで影響が及ぶ可能性が示唆されました。 2022-02-17 生物環境工学
医療・健康 うつ病の世界的負担を軽減するために一致団結した行動を~世界的医学雑誌ランセットが特集号~ 神経科学からグローバルヘルスまで含む幅広い分野の世界11カ国25人の専門家とともに、うつ病の世界的負担を軽減するために一致団結した行動を呼びかける以下の宣言をまとめあげました。 2022-02-17 医療・健康
生物化学工学 細菌感染で脳機能が変化する仕組みを解明~ミクログリアは大脳の神経活動を低下させる~ 脳内の免疫細胞であるミクログリアが大脳皮質前頭前野の神経活動を制御することを発見し、そのメカニズムを初めて明らかにしました。 2022-02-17 生物化学工学
生物工学一般 生物はどこまで賢く匂いを探索するのか?~ノイズに負けない探索戦略を紐解く新理論を構築~ 生物が匂いの源を探索する際にとるべき最適な行動制御の原理を、生物に見られるノイズや非線形性を考慮した上で扱える理論を構築した。構築した理論が実際の生物の探索行動を理解する上で役立つことを、大腸菌の嗅覚・運動制御系を例に示した。 2022-02-17 生物工学一般
有機化学・薬学 パンデミック初期のSARS-CoV-2株感染によって誘導された免疫は、 長期にわたって維持され、デルタ株による再感染を防御する mRNAワクチンの被接種者血清のデルタ株に対する中和活性は、従来株に対する活性よりも低かった。従来株の感染から回復し、長期間経過したハムスターは、デルタ株の再感染に対しても従来株に対してと同等の抵抗性を示すことが明らかとなった。また、このハムスターにデルタ株を再感染させたところ、同個体から別の個体へのウイルス飛沫伝播は認められなかった。従来株の感染によって誘導された免疫は、長期にわたり記憶され、変異株に対する感染防御に寄与することが明らかとなった。 2022-02-17 有機化学・薬学
生物化学工学 昆虫ホルモンの生合成を撹乱する蚊の発育阻害剤の発見~環境に優しい農薬の開発に向けて~ 既存の殺蚊剤に対して抵抗性を示す蚊の出現が確認されています。そのため、単一の薬剤に過剰に頼るのではなく、作用機序の異なる複数の薬剤をローテーションして使用することで、薬剤抵抗性の出現を回避する戦略が不可欠です。デング熱、黄熱、ジカウイルス感染症を媒介するネッタイシマカ由来のNoppera-boの活性を阻害する薬剤を探索しました。その結果、植物の二次代謝物としてよく知られるフラボノイド化合物であるデスメチルグリシテインが極めて有効であることを発見し、さらにX線結晶構造解析注2)によって分子レベルでの作用機序の解明に成功しました。 2022-02-17 生物化学工学