東京大学

ドーパミン異常と学習・記憶の関係を表す計算モデルの開発に成功 医療・健康

ドーパミン異常と学習・記憶の関係を表す計算モデルの開発に成功

ドーパミンの情報伝達におけるアクセルとブレーキのバランスの崩れが、学習・記憶に異常をもたらすことを計算モデルを用いて示した。
光合成を人為的に制御できるか 脂肪酸によって光合成活性が変化する仕組みを解明 生物化学工学

光合成を人為的に制御できるか 脂肪酸によって光合成活性が変化する仕組みを解明

微細藻類や植物の光合成活性を阻害してしまう物質として、微細藻類自体が産生する脂肪酸に含まれる多価不飽和脂肪酸が知られており、その阻害作用の分子メカニズムを解明した。遊離した多価不飽和脂肪酸が、光合成の場であるチラコイド膜にある主要なリン脂質であるホスファチジルグリセロールに特異的に取り込まれることで、光合成装置を不安定化して失活させることを明らかにした。
光電変換色素NK-5962の神経保護効果を発見! 医療・健康

光電変換色素NK-5962の神経保護効果を発見!

岡山市の株式会社林原(NAGASEグループ)が製造する光電変換色素NK-5962は光電変換色素を結合したポリエチレン薄膜の人工網膜(光電変換色素薄膜型人工網膜OURePTM)の部材です。NK-5962の薬物体内動態を調べ、NK-5962の静脈注射によって効果を発揮する十分量の眼球内濃度が得られることが分かった。
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制御サブユニットによるイオンチャネル巨大複合体のモジュレーション機構を解明 生物工学一般

制御サブユニットによるイオンチャネル巨大複合体のモジュレーション機構を解明

神経細胞や心臓の電気活動に必須の役割を果たす電位依存性カリウムチャネル Kv4.2と2種類の制御サブユニット KChIP1、DPP6Sからなる巨大複合体の立体構造を明らかにした。KChIP1とDPP6SがKv4.2の電気生理学的特性を適切に調整する機構を初めて明らかにした。
合成アルカリゲネス菌リピドAの優れたアジュバント活性を証明 有機化学・薬学

合成アルカリゲネス菌リピドAの優れたアジュバント活性を証明

ヒトやマウスの腸管関連リンパ組織の内部に共生し、免疫活性化を行うアルカリゲネス菌の菌体成分であるリピドAの化学合成法を確立し、アジュバントとして用いた際の免疫系に対する作用を調べた。注射型ワクチンとしてだけでなく粘膜免疫の誘導が可能な経鼻型ワクチンにおいても、炎症などの副反応をほとんど起こさずにワクチン抗原に対する免疫応答を高めることができる効果が示されました。
小児肝がん(肝芽腫)の発生機序を解明 医療・健康

小児肝がん(肝芽腫)の発生機序を解明

日本小児肝癌スタディグループで行ってきた全国多施設共同臨床試験JPLT-2試験に登録され治療された小児肝腫瘍のうち同意を得て治療開始する前の検体163例を用いて、がん組織の遺伝子全体の変異や変化を検索した。肝芽腫(HB)には性質が異なるいくつかのサブグループが存在する。乳幼児に多くみられる典型的な肝芽腫(HB)では、腸管上皮の幹細胞で重要な転写因子であるASCL2の遺伝子発現が脱メチル化によって亢進している。肝芽腫(HB)症例の予後予測に有用である新しいメチル化マーカーを見出した。
細胞外小胞の新しい捕捉方法を開発~ナノワイヤによって捕捉する細胞外小胞を、がん診断の新しい指標へ~ 有機化学・薬学

細胞外小胞の新しい捕捉方法を開発~ナノワイヤによって捕捉する細胞外小胞を、がん診断の新しい指標へ~

細胞外小胞(EV)の新しい捕捉方法を開発し、当該方法で捕捉するEVのmiRNA(マイクロRNA)や膜たんぱく質の発現量が、がん診断の新しい指標として利用可能であることを発見した。
果物が追熟するのは何のため? ~見逃されていた生態学的意義を初めて検証~ 生物環境工学

果物が追熟するのは何のため? ~見逃されていた生態学的意義を初めて検証~

収穫したあとも成熟が続く果物(追熟型果実)と収穫後は成熟しない果物(非追熟型果実)の違いが生まれた進化的な仮説を提案した。80種の果物を対象にした文献調査で、追熟型果実は地上徘徊性の動物に、非追熟型果実は樹上性の動物に食べられ種子散布される傾向があることを見つけた。
脳梗塞に対するAIMの新しい治療効果の発見 医療・健康

脳梗塞に対するAIMの新しい治療効果の発見

脳梗塞発症に伴い、健常時ほとんど存在しない脳内のapoptosis inhibitor of macrophage(AIM)の発現が急速に高まることを発見した。AIMは、マウス脳内の梗塞巣において、壊死した神経細胞や、死細胞から放出され炎症を引き起こすdamage associated molecular patterns(DAMPs)に結合し、それらの除去・不活化を促進することによって、脳梗塞発症後の生存率や神経症状を改善することを見出した。
イントロン由来の異常タンパク質が与えるストレス 有機化学・薬学

イントロン由来の異常タンパク質が与えるストレス

スプライシング調節化合物の「スプライソスタチンA(SSA)」がイントロンからの翻訳を誘導し、異常タンパク質の凝集体の形成を介して、タンパク質合成の全体を抑えるという、一連の仕組みを解明した。
腸管と乳腺はつながっている! ~腸内微生物が母乳中の抗体産生を促す~ 医療・健康

腸管と乳腺はつながっている! ~腸内微生物が母乳中の抗体産生を促す~

母乳中の抗体(免疫グロブリン)が作られるメカニズムを明らかにした。母乳中の抗体は、形質細胞(リンパ球の一つであるB細胞より分化した細胞)から分泌され、母子移行されるタンパク質の一つです。母乳中の抗体産生に関わる形質細胞の大半は、乳腺から遠く離れた腸管に由来していることを明らかにした。
新しい検査法を発見 食物アレルギーの診断、経口免疫療法の効果判定に有用 医療・健康

新しい検査法を発見 食物アレルギーの診断、経口免疫療法の効果判定に有用

食物アレルギーの検査や治療効果に有用な新しい侵襲(研究対象者の身体に負担が生じること)のない検査法(尿中のPGDM:プロスタグランジンD2の代謝物測定)の臨床研究を行った。
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