京都大学

生物工学一般

世界最大の花・ラフレシアの新産地とその生態の解明 ~地域社会による生息域内保全の促進に期待~

世界最大の花ラフレシアのマレーシア・サラワク州ナハ・ジャレー地域における新産地とその生態について報告しました。
医療・健康

眼の光センサータンパク質を眼以外でも活用

眼の光センサータンパク質を改変して、多くの細胞で重要な働きをするcAMP(環状アデノシン一リン酸)の濃度を光で一過的に変化させられる分子ツールを新たに開発しました。
有機化学・薬学

光でイオンを輸送する膜タンパク質の巧妙な仕組み~XFELが捉えた光駆動型イオンポンプロドプシンの構造変化~

太陽光などの光を受けて塩化物イオン(Cl-)を細胞内に輸送する海洋細菌由来の「光駆動型イオンポンプロドプシン」の構造変化を、X線自由電子レーザー(XFEL)施設「SACLA」を用いた高解像度の構造解析により解明しました。
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生物化学工学

祖先の背中の肥大化が昆虫の翅を生んだ~150年来の昆虫翅進化の謎に迫る~

昆虫には翅進化の中間段階を示す決定的な化石が見つかっておらず、祖先的な発生様式を示すフタホシコオロギの翅づくりの過程を調べることで、この状況を打破することを目指しました。ゲノム編集や外科手術などの手法を駆使することによって、側板ではなく背板の細胞がコオロギの翅づくりに主導的な役割を果たすことを明らかにしました。さらに、背板を爆発的に肥大化させる細胞の成長シグナルを特定することに成功しました。
生物環境工学

生物多様性の決定機構に新仮説~「他種との相互作用をいくつまで持てるか」が鍵?~

環境DNAによる網羅的生物モニタリングと非線形時系列解析を駆使し、野外生物群集の相互作用と種数の関係を詳細に研究しました。生物が「他種とどのくらい相互作用できるか」すなわち「相互作用容量」が種数の決定に重要な役割を果たしていることを見出しました。今回発見した相互作用容量と種数の関係に基づいたモデルは、様々な生態系の生物種数を精度良く予測できることも発見しました。
生物化学工学

スプレーで植物を改変~簡便な非遺伝子組換え植物改変法の開発~

「細胞透過性ペプチド(CPP)」を基盤としたナノサイズの担体を用いてスプレーで噴霧することで、核酸を植物へ導入することに成功しました。この手法により、植物細胞内または葉緑体内で、導入した外来DNAから一過的にそのタンパク質を産生させ、また、siRNAの導入により植物細胞内で目的タンパク質の発現を抑制することに成功しました。
生物環境工学

冬を耐える常緑樹と避ける落葉樹が共存する謎を解き明かす~葉の炭素の費用対効果が同等であることが鍵~

落葉樹と常緑樹、両者は全く違う生き方ですが、どうして同じ環境に共に生きられるのでしょうか。同所的に自生している落葉樹と常緑樹の葉における炭素の収支バランスを詳細に研究しました。常緑樹は冬の凍結に備えて、頑丈な葉を作るために、落葉樹よりも約2倍の炭素を必要とします。一方で、その投資は長期間の光合成によって補われ、炭素の費用対効果は、落葉樹でも常緑樹でも同程度でした。冬を避けるか耐えるかが、落葉樹と常緑樹の違いですが、炭素の収支バランスは同程度で、それがゆえに共存できるようです。
医療・健康

皮膚表面で産生されるペプチドのはたらきを発見~アトピー性皮膚炎、乾癬でも~

アトピー性皮膚炎や乾癬などの慢性の皮膚炎では、皮膚表面の「表皮」と、皮膚の免疫細胞との間に悪循環がおこって、炎症が慢性化していると考えられています。研究グループは、C10orf99というペプチドが、これらの皮膚炎で共通して、表皮の体表近くで大量に産生されることを見つけました。さらに、C10orf99ペプチドは皮膚のバリア成分の産生をへらすこと、また、C10orf99ペプチド自体が炎症をおこす作用をもつことを発見しました。
医療・健康

一人の時間を楽しむ高齢者は幸福感が高いのか~孤独を好む志向性と主観的幸福感の関連~

高齢者を対象として、孤独を好む傾向が孤独感や主観的幸福感とどのように関係するかを検証するため調査を実施しました。WEB調査と郵送調査を行い、「孤独を楽しむ」傾向がある人はそうでない人と比べ、ネガティブな感情を経験しにくいことが明らかとなりました。また、効果は弱いながらも、「孤独の生産性を評価する」傾向がある人は、ポジティブな感情を経験しやすく、人生満足度が高いことが示されました。一方で、孤独を好む志向性は孤独感の高さとも関連するため、孤独感が高まる場合、その効果は部分的であることがわかりました。
生物環境工学

海から遡上する小型エビ類が川の生態系を大きく変える~海と川のつながりが担う役割~

小型エビ類がいる河川といない河川で実際の生態系を比較し、一つの河川の中で小型エビ類がいる部分といない部分を実験的に作り出して他の生物の応答を調べました。エビがいると川底の生物相が変わり、川底を覆う細かな有機物が減少し、栄養塩動態も変化し、河川水中の栄養塩濃度にまで影響が及ぶ可能性が示唆されました。
医療・健康

うつ病の世界的負担を軽減するために一致団結した行動を~世界的医学雑誌ランセットが特集号~

神経科学からグローバルヘルスまで含む幅広い分野の世界11カ国25人の専門家とともに、うつ病の世界的負担を軽減するために一致団結した行動を呼びかける以下の宣言をまとめあげました。
生物化学工学

細菌感染で脳機能が変化する仕組みを解明~ミクログリアは大脳の神経活動を低下させる~

脳内の免疫細胞であるミクログリアが大脳皮質前頭前野の神経活動を制御することを発見し、そのメカニズムを初めて明らかにしました。
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