国立成育医療研究センター

病気の原因がわからない赤ちゃんに対するゲノム解析の有用性を確認 医療・健康

病気の原因がわからない赤ちゃんに対するゲノム解析の有用性を確認

17の高度周産期医療センターからなるネットワークを作り上げました。従来の検査法では原因を決めることができなかった85名の重症の赤ちゃんに対して、ゲノム解析という新しい方法で原因の究明を試みました。約半数(41名)が生まれつきの遺伝性疾患にかかっていることが判明しました。結果の判明したうちの約半数(20名)では、検査や治療方針の変更が行われ、このゲノム解析が新しい時代の医療技術として極めて有用であることを示しました。
痛みを感じる神経が構築される分子メカニズムを解明 〜手足や腰の痛みの新たな治療法開発に期待〜 有機化学・薬学

痛みを感じる神経が構築される分子メカニズムを解明 〜手足や腰の痛みの新たな治療法開発に期待〜

末梢神経の成熟過程において神経組織の形態変化を調節する中核分子であるサイトヘジン2が、腰や手足の痛みを感じる神経(末梢神経)をつくる過程に関与することを明らかにし、その分子が制御される仕組みを解明しました。
国内最大の新型コロナウイルス感染症レジストリを使って デルタ株流行期の“小児コロナ患者”の実態を解明 医療・健康

国内最大の新型コロナウイルス感染症レジストリを使って デルタ株流行期の“小児コロナ患者”の実態を解明

デルタ株流行期における小児新型コロナウイルス感染症による入院例の疫学的・臨床的な特徴を、デルタ株が流行する以前と比較検討しました。国立国際医療研究センターが運営している国内最大の新型コロナウイルス感染症のレジストリ (COVIREGI-JP)を利用したもので、日本における小児COVID-19患者の特徴を、デルタ株流行期とそれ以前とで比較した研究は、今回が初めてです。
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国内最大の新型コロナウイルス感染症レジストリを使って”妊婦新型コロナ患者”の実態を解明 医療・健康

国内最大の新型コロナウイルス感染症レジストリを使って”妊婦新型コロナ患者”の実態を解明

妊婦の新型コロナウイルス感染症における入院例の疫学的・臨床的な特徴を分析した研究を発表しました。国立国際医療研究センターが運営している国内最大の新型コロナウイルス感染症のレジストリ「COVID-19 Registry Japan (COVIREGI-JP)」を利用したもので、妊婦における新型コロナ患者の特徴に関する大規模な報告は、日本初となります。
先天性の重症大動脈弁狭窄症に対して国内初の胎児治療を実施 医療・健康

先天性の重症大動脈弁狭窄症に対して国内初の胎児治療を実施

重篤な先天性心疾患である重症大動脈弁狭窄症の妊娠25週の胎児に対して、日本で初めての胎児治療を臨床試験として実施しました。「胎児大動脈弁形成術」で、妊婦さんのお腹から胎児の左心室まで針を刺してガイドワイヤーを通し、それに沿ってバルーンの付いたカテーテルを大動脈弁まで進めてバルーンを膨らませ、狭くなっている大動脈弁を広げる手術です。左心室の機能障害を防ぎ、左右の心室を使う血液の循環を成り立たせることを目的としています。国内初となる胎児治療を行った患者さんは無事に出生され、生後の経過も良好です。
ヒトES細胞の新たな細胞株を樹立 再生医療や遺伝子治療の開発、また産業分野への応用にも期待 細胞遺伝子工学

ヒトES細胞の新たな細胞株を樹立 再生医療や遺伝子治療の開発、また産業分野への応用にも期待

ヒトES細胞の新たな細胞株を樹立しました。細胞株(SEES-X:シーズ・テン)は、2014年の再生医療関連法施行後に、当センターとして樹立したヒトES細胞です。再生医療や遺伝子治療、細胞治療などへの使用だけではなく、創薬開発など産業分野への使用についても、活用の幅を広げていることが特徴です。ヒトES細胞を使用したい研究機関、企業に対して「無償」で提供いたします。
コロナ禍の子どもの心の実態調査 摂食障害の「神経性やせ症」が1.6倍に 医療・健康

コロナ禍の子どもの心の実態調査 摂食障害の「神経性やせ症」が1.6倍に

国立成育医療研究センターが行っている子どもの心の診療ネットワーク事業では、新型コロナウイルス感染症流行下の子どもの心の実態調査を行いました。全国26医療機関が参加した本調査で、コロナ流行前の2019年度と比較し、2020年度では神経性食欲不振(神経性やせ症)の初診外来患者数が約1.6倍、新入院者数が約1.4倍に増加していたことが判明しました。コロナ禍でのストレスや不安が影響していると推測されます。
子どもの8人に1人が医療サービスを必要とし、親もストレスを抱えやすい 医療・健康

子どもの8人に1人が医療サービスを必要とし、親もストレスを抱えやすい

約4,000名の10歳児とその親を対象としたコホート調査から、一般的な子どもが必要とする水準以上の保健・医療サービスを必要とする子ども(Children with special health care needs (CSHCN))が日本において約12.5%存在し、そうした子どもをもつ親は不安・抑うつを抱えやすく、ソーシャルサポートによって軽減される可能性を示唆した。
アトピー性皮膚炎の尿中バイオマーカーの発見 医療・健康

アトピー性皮膚炎の尿中バイオマーカーの発見

アトピー性皮膚炎のモデルマウスの尿には、脂質の代謝産物である13,14-dihydro-15-keto-tetranor-PGF1αや13,14-dihydro-15-keto-tetranor-PGE2、13,14-dihydro-15-keto PGJ2が排泄されており、この濃度は症状の悪化に伴って増加した。このモデルマウスの皮膚を観察し、炎症を起こした皮膚の細胞(ケラチノサイト)が、これらの脂質の産生元になっていることが分かった。アトピー性皮膚炎患者さんの尿中にも、上記の脂質が多く排泄されていることが分かった。
新しい検査法を発見 食物アレルギーの診断、経口免疫療法の効果判定に有用 医療・健康

新しい検査法を発見 食物アレルギーの診断、経口免疫療法の効果判定に有用

食物アレルギーの検査や治療効果に有用な新しい侵襲(研究対象者の身体に負担が生じること)のない検査法(尿中のPGDM:プロスタグランジンD2の代謝物測定)の臨床研究を行った。
コロナ流行下のこどもの食事への影響に関する全国調査 医療・健康

コロナ流行下のこどもの食事への影響に関する全国調査

新型コロナウイルス感染症の流行が全国のこどもたちの食事に与えている影響、また影響がどのように家庭の経済背景により異なるのかを調べた。2020年4-5月の初めての緊急事態宣言中ではバランスが取れた食事を取れていない子どもが増加したこと、感染拡大後は保護者の食事準備への負担感が増えていること、そしてこれらの影響は特に世帯所得が低い家庭でより大きいことが分かった。
乳児期の川崎病発症に関するばく露要因について―エコチル調査 医療・健康

乳児期の川崎病発症に関するばく露要因について―エコチル調査

エコチル調査の約10万組の母子のデータを用い、エコチル調査に登録された妊婦から生まれた子どもの生後12か月までの川崎病発症について解析した。妊娠中期から後期の葉酸サプリメント摂取が川崎病の発症リスクを減らし、逆に母親の甲状腺疾患の既往歴や、参加児の兄弟・姉妹の存在が発症リスクを増やす可能性があることが明らかになった。
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