熊本大学

SARS-CoV-2オミクロン株による中和抗体回避と感染指向性の変化 医療・健康

SARS-CoV-2オミクロン株による中和抗体回避と感染指向性の変化

新型コロナウイルスの「オミクロン株(B.1.1.529, BA系統)」が、デルタ株と比較して、治療用抗体製剤やワクチンの2回接種によって誘導された中和抗体に対して抵抗性があることを明らかにしました。3回目のワクチン接種(ブースター接種)によりオミクロン株に対しても有効な中和抗体を誘導できること、治療薬として用いられている抗ウイルス薬がオミクロン株に対しても高い効果を示すことを明らかにしました。
不活動や糖尿病による筋萎縮のメカニズムを解明 ~血管の意外な機能と創薬への期待~ 医療・健康

不活動や糖尿病による筋萎縮のメカニズムを解明 ~血管の意外な機能と創薬への期待~

不活動(運動不足,低活動,活動量低下)や糖尿病の状態では,血管からDll4が放出され,筋線維のNotch2受容体を活性化させることで筋量の減少(筋萎縮)が誘導されるメカニズムを発見しました。「Dll4-Notch2軸」の働きを抑えると,不活動や糖尿病による筋萎縮を顕著に改善できること,さらに,過負荷による筋量の増大(筋肥大)を促進できることを見出しました。
ヒトT細胞白血病ウイルスがCD4+T細胞のがん化を引き起こすプロセスを解明 医療・健康

ヒトT細胞白血病ウイルスがCD4+T細胞のがん化を引き起こすプロセスを解明

ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)がCD4+T細胞の活性化機序を利用し、さらに過剰なCD4+T細胞の活性化を誘導して、がん化を引き起こすことを示しました。HTLV-1に感染したCD4+T細胞は、過剰な活性化に伴って、本来T細胞のごく一部でしか発現しないHLAクラスⅡとよばれる分子を発現して、宿主免疫から逃避していることが分かりました。HTLV-1による感染細胞がん化の本態を理解する上で重要な知見であり、発症メカニズムの解明や治療標的の創出に向け大きく前進する研究成果です。
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最長寿げっ歯類ハダカデバネズミから神経幹細胞の単離と培養に成功~脳の老化やがんを防ぐ方法の開発に貢献~ 細胞遺伝子工学

最長寿げっ歯類ハダカデバネズミから神経幹細胞の単離と培養に成功~脳の老化やがんを防ぐ方法の開発に貢献~

老化しにくい・がんになりにくい最長寿げっ歯類ハダカデバネズミから神経幹細胞を単離・培養することに成功しました。ハダカデバネズミ神経幹細胞は、ハツカネズミ(マウス)の神経幹細胞と比べて、増殖が遅く、DNA損傷への耐性を持つことが分かりました。
HIVは宿主(ヒト)のRNA修飾を悪用して感染・増殖する ~新しい戦略の抗ウイルス薬の開発に期待~ 有機化学・薬学

HIVは宿主(ヒト)のRNA修飾を悪用して感染・増殖する ~新しい戦略の抗ウイルス薬の開発に期待~

ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)がヒト細胞で感染/複製する際に、ヒトのトランスファーRNA(tRNA)の修飾を利用する2つの仕組みを解明した。1つ目は、HIV-1のゲノム複製時の役割としてヒトのリジンtRNAの58塩基目と54塩基目のメチル化修飾が、HIV-1ゲノム複製に必要な逆転写の適切な位置での停止に重要であること。2つ目は、HIV-1たんぱく質とウイルス粒子の合成においても、tRNA 58塩基目のメチル化機構が重要であることを発見した。
C型肝炎で起こる腸内環境の乱れの原因を解明 医療・健康

C型肝炎で起こる腸内環境の乱れの原因を解明

C型肝炎で起こる腸内環境の乱れをより詳細に調べるため、代謝物の一種・便中胆汁酸のバランスを解析し、その特徴を調べた。
ウイルスの感染力を高め、日本人に高頻度な細胞性免疫応答から免れるSARS-CoV-2変異の発見 医療・健康

ウイルスの感染力を高め、日本人に高頻度な細胞性免疫応答から免れるSARS-CoV-2変異の発見

新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の感染受容体結合部位が、ヒトの細胞性免疫を司る「ヒト白血球抗原(HLA)」の一種「HLA-A24」によって認識されることを見出した。「カリフォルニア株(B.1.427/429系統)」と「インド株(B.1.617系統;デルタ型)」に共通するスパイクタンパク質の「L452R変異」が、HLA-A24を介した細胞性免疫から逃避することを明らかにした。「L452R変異」は、ウイルスの感染力を増強する効果があることを明らかにした。
光捕集複合体フィコビリソームの単粒子構造解析 生物化学工学

光捕集複合体フィコビリソームの単粒子構造解析

電子顕微鏡を用いた単粒子構造解析によって、太陽光エネルギーを高効率に吸収する藻類由来の光捕集複合体「フィコビリソーム」の全体構造を明らかにすることに成功した。
筋肉に胎児期の位置記憶が存在することを発見~筋疾患の病態メカニズムと再生医療開発に新たな視座~ 医療・健康

筋肉に胎児期の位置記憶が存在することを発見~筋疾患の病態メカニズムと再生医療開発に新たな視座~

全身に隈なく分布する成体の骨格筋(筋肉)およびその再生を担う筋幹細胞は、身体位置固有の情報(位置記憶)を保持していることを発見した。
精子形成におけるDNAメチル化の役割を解明~NP95とDNMT1の減数分裂期における新機能を発見~ 細胞遺伝子工学

精子形成におけるDNAメチル化の役割を解明~NP95とDNMT1の減数分裂期における新機能を発見~

DNAメチル化の維持に必須な二つのタンパク質「NP95」と「DNMT1」が、雄の生殖細胞における減数分裂においても必須であることを明らかにした。
日本人は幼少期から話者の目を見ることを発見~口を選好する英語圏との文化・言語差~ 医療・健康

日本人は幼少期から話者の目を見ることを発見~口を選好する英語圏との文化・言語差~

日本の乳幼児の視線計測をおこない、「日本人は話者の目を見て、英語母語者は口を見る」という大人で報告されていた文化・言語差が幼少期から存在することを見出した。
精子形成におけるDNAメチル化の役割を解明~NP95とDNMT1の減数分裂期における新機能を発見~ 生物化学工学

精子形成におけるDNAメチル化の役割を解明~NP95とDNMT1の減数分裂期における新機能を発見~

タンパク質「NP95」と「DNMT1」を介したDNAメチル化の維持が精子形成に重要な役割を果たしていることを明らかにした。
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