メタ(m-)ベンザインの常温常圧合成に成功

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2024-07-17 東京大学

メタ(m-)ベンザインの常温常圧合成に成功

東京大学大学院薬学系研究科の内山真伸 教授、宮本和範 准教授(現・慶應大学薬学部教授)、小山田健太 大学院生(研究当時)らの研究グループは、m-ベンザインの常温常圧合成に成功しました。

本研究では、超原子価ハロゲン置換基の超脱離能を用いた精密反応設計により、m-ベンザインを世界で初めて常温常圧にて化学合成することに成功しました。本技術により、ベンゼン環内に拡がる反転σ結合の存在(電荷シフト結合の実証)を含む、m-ベンザインの物理化学的性質ならびに合成化学的特性を初めて明らかにしました。ベンザインの合成化学の最後のピースを補完した本研究成果は今後、反転σ結合をはじめとする準安定結合や面内芳香族性の本質的理解に貢献するとともに、医薬品や機能性材料の合成に役立つことが期待されます。

論文情報

Kenta Koyamada, Kazunori Miyamoto,* and Masanobu Uchiyama*, “Room-temperature Synthesis of m-Benzyne,” Nature Synthesis: 2024年7月17日, doi:10.1038/s44160-024-00572-y.

論文へのリンク (掲載誌)

有機化学・薬学
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