実践派・理論派、根っこは一緒? ~状況の変化に対処する2つの思考回路を霊長類で特定~

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2024-08-20(2024-08-28更新) 量子科学技術研究開発機構,京都大学 ヒト行動進化研究センター​,科学技術振興機構

発表のポイント

  • 状況が変化した時、より良い選択を導き出す「実践型」「理論型」の2つの思考法に関わる脳回路を発見
  • サルの前頭眼窩野(ぜんとうがんかや)1)と尾状核(びじょうかく)2)および視床(ししょう)3)をつなぐ2つの経路をピンポイントで操作し、2つの思考法への影響を特定
  • これらの経路の状態を調べるなどにより、柔軟な行動が難しくなる高次脳機能障害の病態理解につながることに期待

概要

量子科学技術研究開発機構(理事長 小安重夫、以下「QST」)脳機能イメージング研究センターの南本敬史次長、小山佳主任研究員らは、京都大学(学長 湊長博)ヒト行動進化研究センター 高田昌彦教授らとの共同研究で、私たちが状況の変化に遭遇した際に、より良い選択を導きだす2つの思考回路を発見しました。
これまで、状況の変化に柔軟に対応するためには、試行錯誤的に体当たりで最適と思う行動を選ぶ「実践型」と、事前知識や理論を当てはめて効率よく最適な行動を選ぶ「理論型」の2つの思考法があり、いずれにも前頭眼窩野という脳領域が重要であると考えられていました。しかし、前頭眼窩野の指令が次にどの脳領域へ伝えられてこれらの思考が実現されているか不明でした。
​ 本研究では、ヒトに近いサルをモデルとして、これまでにQSTが開発した化学遺伝学4)とイメージングを組み合わせた技術を使うことで、前頭眼窩野からつながる2つの脳領域である、尾状核と視床背内側核(ししょうはいないそくかく)5)をピンポイントで特定して、各脳領域に流れる神経情報を一時的に止める実験を行いました。その結果、前頭眼窩野から尾状核への脳回路が「実践型」の思考に、前頭眼窩野から視床背内側核への脳回路が「理論型」の思考に、それぞれ関与することを明らかにしました(図1)。

実践派・理論派、根っこは一緒? ~状況の変化に対処する2つの思考回路を霊長類で特定~
図1 本研究の概要図

この成果は、ヒト同様に高度に発達した前頭葉を含むどの脳回路がどのような思考パターンの実現に関与しているのか、つまり思考回路を明らかにした世界でも類をみない研究であり、ヒトの高次脳機能の仕組みの理解を深めるブレイクスルーとなることが期待されます。また、状況の変化への対処に障害を伴う精神・神経疾患(例えば強迫性障害6)(OCD)等)の病態理解や治療法の開発につながる可能性があります。

本研究は、著名な国際誌「Nature Communications」に2024年8月28日(日本時間18時)にオンライン掲載されました。

研究開発の背景と目的

私たちは日々の様々な場面で最適と思う行動を選択できるように、いろいろな思考を巡らせています。いつも通りの出来事ばかりが起きている場合はあまり迷いませんが、状況に変化が生じた場合、つまりどのような選択がどのような結果をもたらすのかが変わった際には、変化した状況に対応するための何らかの方法を考えなければなりません。
そのような際の思考法の1つとして、試行錯誤的に体当たりで再学習をするという「実践型」の思考法があります。実践型の思考法は全ての状況に万能に対応できる一方、効率が悪いというデメリットがあります。一方、状況の変化にルールやパターンがあると、その知識や理論を当てはめてより良い選択ができるようになる、効率のよい「理論型」の思考法もあります。私たちは、これら大きく分けて2つの思考回路を使い分けて状況の変化に対応しています。
これらの2つの思考法による行動をとるためには、脳の前頭前野の下の方にある前頭眼窩野という領域が重要であることが知られています。しかし、これらの思考法の実現のための指令が、前頭眼窩野から他の脳領域へと情報の通り道である「神経経路」を通って伝えられているはずですが、具体的な神経経路はわかっていませんでした。

研究の手法と成果

1.サルは経験したことのない変化、経験したことのある変化、にそれぞれ実践型・理論型の思考法に基づいて対応する

まず、サルに経験がある状況の変化、経験のない状況の変化でそれぞれどのような思考法をとるかを調べる行動課題を開発しました。サルの前にタッチ感応式のコンピューターディスプレイを設置し、用意した5種類の画像のうち2つの画像がそこに表示され、サルがどちらかに触れると、触れた画像の種類に応じてあらかじめ決められた量のジュースがもらえます(図2a)。ここでは2種類の課題があり、1つは新規の画像のセットを使い(新規画像課題)、もう1つは慣れた画像のセット(既知画像課題)を使います(図2c)。いずれも途中で、状況の変化を引き起こすために、画像とジュースの量との関係性がひっくり返る(図2b中の「逆転」)という操作をしています。
実験に使った2つの行動課題の図
​図2:実験に使った2つの行動課題
a,サルはタッチ感応式のコンピューターディスプレイの前に座り呈示された画像を選択する。
b,画像と報酬との関係性の逆転を示した図。水滴は選んだ場合にもらえるジュースの量を表している。
c,新規画像課題と既知画像課題。新規画像課題では毎日違う画像とジュースの量の関係性を一から試行錯誤しながら学ぶ必要があり、「逆転」が起きた後も、サルは5つの画像それぞれの新しい報酬との関係性を再度試行錯誤して学びなおす、すなわち、実践型の思考法による行動をとることが期待される。既知画像課題では、既知画像課題では、毎日同じ5つの画像が使われ、それらとジュースの量との関係性が2パターン繰り返されることで「パターン=知識」が形成される。そのため「逆転」が起きた際にもそのパターンを当てはめることで、特定の画像をえらんでどの量のジュースをもらえたか、という直接の経験をしなくとも、理論型の思考法により、最適な行動をとることが期待される(例えば、逆転後、画像から予測されるジュースの量が変わったことを経験することで、直前まで1滴を意味していた「S1」の画像が、5滴のジュースを期待できると理論的に予想できる)。


状況の変化(逆転)が起きた際、新規画像課題では実践型の思考法、既知画像課題では、知識に基づいた理論型の思考法、をそれぞれとって行動することが予測されます。実際、サル2頭の行動パターンを調べると、強化学習というアルゴリズムを基にしたシミュレーションからその予想が正しいことが確認できました(図3bとd)。

実験に使った2つの行動課題の成績と思考法の関係図
​図3:実験に使った2つの行動課題の成績と思考法の関係
aとc,2つの行動課題における、サル個体ごとの平均の成績を示した折れ線グラフ(縦軸:正答率、横軸:試行数)。新規画像課題は一日に300試行テストされ、90試行経過した時点で1度だけ画像と報酬との関係性の「逆転」が起こる(図の「逆転」の線のタイミング)。既知画像課題は一日に300-400回繰り返され、その中で何度も「逆転」が起こり、グラフはその前後10試行ずつの成績を数日分平均したものを示している。

bとd, それぞれの課題においてサルが実践型または理論型の思考をしていると仮定したモデルで行動をシミュレーションした際に、どちらのモデルが実際の行動データに近い振る舞いをしたかの適合度(ベイズの事後確率)を示した棒グラフ。2匹のサルのいずれにおいても、新規画像課題では実践型の思考法を仮定したモデルの適合度が高く、既知画像課題では理論型の思考法を仮定したモデルの適合度が高かった。

2.前頭眼窩野は実践型・理論型の思考法のいずれにも関わる

これまで、前頭眼窩野が実践型および理論型の思考法に関わることが、別々の研究で示唆されていたものの、それらを同時に調べた研究はなかったことから、本研究ではまず前頭眼窩野が、実践型と理論型の思考法のいずれにも関わっているのかを化学遺伝学の技術を用いて調べました。そこで、このサルたちの前頭眼窩野の神経細胞に人工受容体7)を導入しました(図4左上)。人工受容体の遺伝子をもつウイルスベクター8)を神経細胞に導入すると、その遺伝子情報をもとに細胞内で人工受容体が作られます。私たちの研究グループでは以前、量子イメージング技術の1つであるPET9)を用いて、導入した人工受容体を生きた動物の脳内で可視化することや、人工受容体を介して細胞の活動を止めることができる人工薬剤「DCZ」の開発に成功しており、本研究でも同様の技術を用いました(出典1,2)。
​ PETにより人工受容体の発現を確認した後(図4a,b)、DCZを投与し、前頭眼窩野の活動を止めると(図4c)、2つの行動課題のいずれにおいても、「逆転」の後の再学習が遅くなりました(図4d,e)。この結果は、状況に変化が生じた際に適切に対応するための実践型、理論型の2つの思考法いずれにも前頭眼窩野が深く関わることを示しており、前頭眼窩野の神経細胞が、それらの思考に関係する重要な情報を送っていることがわかりました。

前頭眼窩野の機能障害を行った際の思考法への影響
図4:前頭眼窩野の機能障害を行った際の思考法への影響
a,ウイルスベクターを導入した脳領域。上、脳を腹側(裏側)から見た図。下、脳の断面図。赤く塗られた領域が本研究で対象とした領域。
b,PETにより可視化された人工受容体を脳画像に合わせた図。赤白く光った領域は人工受容体が多く発現している領域で、矢印は前頭眼窩野の左右端を示している。
c,DCZの全身投与により前頭眼窩野の機能が阻害される(模式図)。
dとe,前頭眼窩野の機能阻害による新規画像課題(d、黄枠)と既知画像課題(e、青枠)への影響。それぞれサル#2とサル#1の成績を示している。赤い線は前頭眼窩野を機能阻害した(DCZを全身投与した)際の成績、青い線はコントロール(DCZを溶かすための溶媒のみを投与した際)の成績を示している。前頭眼窩野を機能阻害すると、いずれの課題においても逆転後に画像の関係性の再学習が遅くなった(実践型・理論型の思考法による行動のいずれもが障害)。

3.前頭眼窩野―尾状核経路は実践型の思考法に、前頭眼窩野―視床経路は理論型の思考法に重要な役割を果たす

次に、前頭眼窩野がもっているであろう、実践型および理論型の思考法に関わる神経情報が、次にどの脳領域に送られて思考の実現につながるのか?つまり実践型・理論型の思考回路を明らかにするための実験を行いました。神経細胞に導入した人工受容体は、神経経路を伝わって別の領域に伸びた神経細胞の末端まで運ばれます。それを先ほど同様PETを用いて可視化することで、前頭眼窩野から尾状核の吻内側部(図5b)、視床の背内側核(図5c)と呼ばれる各領域へと神経経路が伸びていることがわかりました。これらの神経経路の末端に発現した人工受容体に、DCZが反応することによって神経経路を伝わる情報を止めることができます(出典1、図5a)。DCZを尾状核に注入し、前頭眼窩野から尾状核への経路を伝わる情報を止めた際には逆転後の再学習は新規画像課題のみ遅れ、実践型の思考法が障害されること(図5d、左)、逆に、前頭眼窩野から視床への経路を伝わる情報を止めた際には、既知画像の再学習のみ遅れ、理論型の思考法が障害されました(図5e、右)。以上の結果から、実践型の思考法に重要な前頭眼窩野―尾状核の回路、理論型の思考法に重要な前頭眼窩野―視床回路という、状況の変化に対処する2つの思考回路を見出しました。​

各神経経路の情報遮断を行った際の思考法への影響
​図5:各神経経路の情報遮断を行った際の思考法への影響​
a,投射先の領域に直接DCZを注入することで、神経経路の末端に発現した人工受容体に作用させ、経路を選んで情報伝達を遮断する手法の模式図。
bとc,投射先(b,尾状核, c,視床)に人工薬DCZを直接注入している様を示した模式図(左)、と投射先に発現した人工受容体の位置をPETで確認し(黄〜赤色)、そこに刺入した注入針(青色)をCTで捉えた画像(右)。
dとe,上記の手法により、前頭眼窩野から尾状核へ(d)、前頭眼窩野から視床へ(e)の情報伝達をそれぞれ遮断した際の成績(サル#1とサル#2の成績を例示)。新規画像課題(左、黄枠)と既知画像課題(右、青枠)それぞれにおける成績を示している。前頭眼窩野から尾状核への神経情報を遮断した際には、新規画像課題での再学習が遅くなり(実践型の思考法による行動が障害)、前頭眼窩野から視床への神経情報を遮断した際には既知画像課題での再学習が遅くなった(理論型の思考法による行動が障害)。

今後の展開

本研究で示したように、霊長類の前頭眼窩野に内包されている、一見相反する2つの機能 ―実践型・理論型の思考法による行動― は、前頭眼窩野から異なる目的地(尾状核、視床)へと延びる神経経路でできる異なる思考回路で処理されていることが明らかになりました。このような霊長類モデル動物を対象とし、高度な行動戦略について神経経路単位での脳回路基盤を明らかにした研究は世界的にも類を見ないものであり、今後ヒトを含む霊長類において、高次脳機能を実現するための様々な思考回路の理解が飛躍的に進むことが期待されます。
また、いくつかの精神・神経疾患では、特定の神経経路の情報の流れの不調が関係していると考えられています。例えば、強迫性障害(OCD)でみられる強迫症状や衝動性などは、本研究でも対象とした前頭眼窩野からの情報の流れの不調が生じているという可能性が考えられています。本研究で用いた手法により、このような症状を一時的に再現するサルモデルを作出し疾患の病態仮説を検証したり、さらに病態を改善する治療薬の探索に利用するなど、診断・治療法の確立にむけた臨床応用研究にも大きく貢献することが期待されます。

謝辞

本研究は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「戦略的創造研究推進事業(さきがけ)」(JPMJPR22S3, JPMJPR2128)、日本医療研究開発機構(AMED)「脳科学研究戦略推進プログラム」・「戦略的国際脳科学研究推進プログラム」、MEXT/JSPS科研費(JP18K15353, JP21K07268, JP22H05521, JP17H02219, JP22H05157, JP19H05467, JP20H05955)の助成を一部受けています。

用語解説

1)    前頭眼窩野
系統発生的に霊長類、特にヒトで最もよく発達した脳部位である前頭前野の中でも、腹側部(脳の裏側)に位置する領域であり、物事の価値判断をする際に特に重要であることが知られています。

2)    尾状核
脳の比較的前方の深部にある領域で、前頭眼窩野とのつながりがあり、運動機能や学習、意思決定などに関与することが知られています。

3)    視床
大脳の中心部にあり、間脳に属する神経細胞群。視覚、聴覚、体性感覚などの感覚入力を大脳皮質へ中継する重要な役割を担います。意識、情動、記憶、注意など様々な機能に関わります。

4)    化学遺伝学
遺伝子変異などによって作られた人工受容体と、その人工受容体にのみ作用する人工薬の組み合わせによって神経活動を操作する研究手法です。

5)    視床背内側核
脳の中央部付近の深部にある領域で、前頭眼窩野とのつながりがあり、学習や、意思決定、短期記憶などに関与することが知られています。

6)    強迫性障害(OCD)
自分で考えたくもない内容の考えが、繰り返し浮かんできて中々消せない(強迫観念)と、その不安を打ち消すためにする行動(強迫行為)を主な特徴とする障害の1つ。本研究のような、択一問題の正解が「逆転」するような課題がうまく解けない(状況の変化にうまく対処できない)などの症状を示すことも報告されています。いまだ詳しい原因は明らかにされていませんが、前頭眼窩野の機能不全や前頭眼窩野と尾状核などの関連領域との間の情報のやり取りがうまくできていないことにより引き起こされるのではないかとする報告があります。

7)    人工受容体
本来生体内に存在する受容体(内因性受容体)に遺伝子変異を入れることにより作られた、人工の受容体。通常、神経細胞では内因性受容体に神経伝達物質(リガンド)が結合することで活動が変化します。一方、人工受容体は、生体内に存在するいかなるリガンドも結合せず、特定の人工リガンド(人工薬)のみが結合して神経活動が変化します。今回、神経細胞の「スイッチ」として導入した人工受容体は抑制性の(スイッチをオフにする)機能をもつものであり、以前私たちの研究グループが開発したデスクロロクロザピン(DCZ)が結合します。

8)    ウイルスベクター
細胞への遺伝子導入を目的に、ウイルスが持つ細胞への感染性を利用し、病原性に関する遺伝子に代わり外来の目的遺伝子を組み込んだもの。遺伝子治療にも応用されています。

9)    PET
陽電子断層撮影法(Positron Emission Tomography)の略称。ポジトロン核種(11C、13N、15O、18F等)で標識したPET薬剤を体内に投与し、特定の体の部位に集積したり体内物質に結合したりするPET薬剤から放射される陽電子に起因するガンマ線を検出することによって、体深部に存在する生体内物質の局在や量を測定して画像化する方法。今回は人工受容体に結合するDCZを放射性標識した[11C]DCZをPET薬剤として用いました。

出展

1.QSTプレスリリース「何を買うんだっけ?」と「どれにしよう?」を処理する2つの脳回路を明らかに -霊長類の生体脳で神経経路を可視化・操作する技術で解明、高次脳機能の理解へ大きく前進- 2021.6.24
https://www.qst.go.jp/site/press/20210624.html

2.QSTプレスリリース 脳の「スイッチ」にピンポイントで作用する薬剤候補を開発―すぐに効いて副作用のない精神・神経疾患の治療法としての応用に期待― 2020.7.7
https://www.qst.go.jp/site/press/42113.html

掲載論文

タイトル:Distinct roles of monkey OFC-subcortical pathways in adaptive behavior
著者:Kei Oyama1,6, Kei Majima2,6, Yuji Nagai1, Yukiko Hori1, Toshiyuki Hirabayashi1, Mark A G Eldridge3, Koki Mimura1,4, Naohisa Miyakawa1, Atsushi Fujimoto1, Yuki Hori1, Haruhiko Iwaoki1, Ken-ichi Inoue5, Richard C Saunders3, Masahiko Takada5, Noriaki Yahata2, Makoto Higuchi1, Barry J. Richmond3, Takafumi Minamimoto1*
著者所属:
1Advanced Neuroimaging Center, National Institutes for Quantum Science and Technology, Chiba, Japan
2Institute for Quantum Life Science, National Institutes for Quantum Science and Technology, Chiba, Japan
3Laboratory of Neuropsychology, National Institute of Mental Health, National Institutes of Health, Bethesda, USA
4Research Center for Medical and Health Data Science, The Institute of Statistical Mathematics, Tachikawa, Japan
5Systems Neuroscience Section, Center for the Evolutionary Origins of Human Behavior, Kyoto University, Inuyama, Japan
6PRESTO, Japan Science and Technology Agency, Kawaguchi, Japan
*Corresponding author
雑誌名:Nature communications
DOI: https://doi.org/10.1038/s41467-024-50505-8

生物工学一般
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