2024-10-09 東京大学
東京大学医学部附属病院の藍川志津特任研究員、松尾光徳助教、東京大学大学院医学系研究科の大須賀穣教授、廣田泰教授らは、着床期子宮内膜の胚との接触面においてプロスタグランジン(PG)産生の主要酵素であるシクロオキシナーゼ(COX-1・COX-2)が異なるタイミングで働いていること、COX-1は子宮内膜への胚の接着、COX-2は子宮内膜の脱落膜化や子宮内膜への胚の進入に必要であることを、マウスモデルの研究で明らかにしました。着床期子宮内膜でのCOXの役割の違いを示したのは世界初です。
不妊症は世界の成人人口の約6人に1人が直面する問題です。生殖補助医療(体外受精・胚移植)の進歩にもかかわらず、良好胚を繰り返し胚移植しても妊娠しない着床不全は不妊治療の最大の課題となっています。本研究成果は、着床不全が起こる仕組みの一つを明らかにしたもので、難治性不妊症である着床不全の新規診断・治療法の開発につながることが期待されます。
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