身体内で無害に分解する史上初の一時的ペースメーカー

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(First-ever Transient Pacemaker Harmlessly Dissolves in Body)

2021-06-28 アメリカ合衆国・ノースウェスタン大学

・ ノースウェスタン大学とジョージワシントン大学(GW)が、使用後に分解して消滅する、バッテリーフリーの完全植え込み型ペースメーカーを開発。
・ 身体の生物学的プロセスで完全に消滅する世界初の生体吸収性電子デバイスとして、2018 年には神経再生を促進する生分解性インプラントを開発している。
・ 薄く、フレキシブルで軽量な新ペーシングデバイスの全部品は生体適合性材料で構成され、5~7週間で体液中に自然に溶解する。心臓手術後短期間の治療や、恒久的ペースメーカー使用前の一時的なデバイスとして使用できる。
・ 数日間から数週間まで、患者の使用期間のニーズに合わせたデバイス材料の組成や薄さのカスタマイズが可能。体内で溶解するまで機能できる日数を精確に制御できる。
・ 現行の暫定的なペーシングでは、開心術後に患者の心筋にペースメーカー電極を縫い付け、患者の胸部から出るリードを外部のペーシングボックス(心拍のりズムを制御する電流を供給)に接続する。このようなペースメーカーで懸念される合併症には、感染、電極の移動、組織傷害、出血や血栓等が含まれる。
・ 新デバイスは、250μm の薄さ、0.5g を下回る軽さで心臓の表面に優しく配置され、PLGA(乳酸-グリコール酸共重合体)で密封した電極が電気信号を送信する。スマートフォンによる電子決済や RFIDタグで使用される近距離無線通信を利用してリモートアンテナからワイヤレスでエネルギーを収集するため、嵩張るバッテリー、硬いハードウェアや、感染症を引き起こす危険性のあるリード(ワイヤ)が不要となる。
・ 同デバイスの改善をさらに進め、脚や腕の血管を介した生体吸収性ペースメーカーの植え込みが可能となれば、心臓発作患者や経カテーテル大動脈弁移植術(TAVR)等のカテーテル施術を受けた患者への一時的なペーシングの提供が期待できる。植え込み型ペースメーカーを利用する患者の快適性や看護成果の向上に加え、コストの低減が見込める。
URL: https://www.mccormick.northwestern.edu/news/articles/2021/06/first-ever-transient-pacemaker-harmlessly-dissolves-in-body/

<NEDO海外技術情報より>

(関連情報)

Nature Biotechnology 掲載論文(アブストラクトのみ:全文は有料)
Fully implantable and bioresorbable cardiac pacemakers without leads or batteries
URL: https://www.nature.com/articles/s41587-021-00948-x

Abstract

Temporary cardiac pacemakers used in periods of need during surgical recovery involve percutaneous leads and externalized hardware that carry risks of infection, constrain patient mobility and may damage the heart during lead removal. Here we report a leadless, battery-free, fully implantable cardiac pacemaker for postoperative control of cardiac rate and rhythm that undergoes complete dissolution and clearance by natural biological processes after a defined operating timeframe. We show that these devices provide effective pacing of hearts of various sizes in mouse, rat, rabbit, canine and human cardiac models, with tailored geometries and operation timescales, powered by wireless energy transfer. This approach overcomes key disadvantages of traditional temporary pacing devices and may serve as the basis for the next generation of postoperative temporary pacing technology.

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