有機化学・薬学

振動分光法を駆使した薬剤効能測定法の開発~アセチルコリン受容体を標的とした神経疾患の治療薬開発への期待~ 有機化学・薬学

振動分光法を駆使した薬剤効能測定法の開発~アセチルコリン受容体を標的とした神経疾患の治療薬開発への期待~

全反射赤外分光法でGタンパク質共役型受容体(GPCR)の一つ、ムスカリン性アセチルコリン受容体(M2R)に対する、異なる薬剤効能(ligand efficacy)を有する各種薬物結合に伴う構造変化を捉えることに成功しました。それぞれの赤外差スペクトルにおけるアミド-Iバンドの変化が各種薬物間で分類できる可能性を見出しました。細胞アッセイを用いたGタンパク質活性の大きさとアミド-Iバンドの変化との間に相関性があることがわかりました。
人工知能で酵素を自動設計 〜 様々な機能性タンパク質開発の加速に期待 〜 有機化学・薬学

人工知能で酵素を自動設計 〜 様々な機能性タンパク質開発の加速に期待 〜

人工知能と実験を組み合わせる手法を酵素タンパク質の機能改変に適用し、目的とする機能性タンパク質を従来の方法よりも少ない実験で効率よく得ることに成功しました。この実験で得られたペプチド転移酵素は、触媒機能が5倍向上しました。
消毒薬のウイルスに対する残留消毒効果の評価 有機化学・薬学

消毒薬のウイルスに対する残留消毒効果の評価

手指衛生に使用される消毒薬の残留消毒効果(塗布して乾燥した後も残存する消毒効果)を正確かつ客観的に評価することに成功し、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどのウイルスが生存しにくい皮膚表面を創出する方法を構築しました。
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腎障害患者におけるレムデシビルの薬物動態モデルを構築 有機化学・薬学

腎障害患者におけるレムデシビルの薬物動態モデルを構築

腎障害などを有する患者において、レムデシビル活性代謝物の血中濃度を測定しました。収集したデータから母集団薬物動態解析モデルを構築し、腎機能に応じた投与量設計を提案しました。本
新型コロナウイルス感染による重症肺炎に対するACE2様酵素B38-CAPの治療効果を解明 有機化学・薬学

新型コロナウイルス感染による重症肺炎に対するACE2様酵素B38-CAPの治療効果を解明

白神山地の土壌から分離した微生物の産生するアンジオテンシン変換酵2 (ACE2)様酵素B38-CAPが新型コロナウイルス感染による重症肺炎に対して治療効果を発揮することを明らかにしました。ACE2は新型コロナウイルス感染の受容体である一方で、ACE2の酵素活性は生理活性ペプチドを分解することにより心不全やSARS肺炎の重症化を阻止することが知られていました。
iPS細胞を用いて作製した肺胞オルガノイドで間質性肺炎の病態再現に成功 有機化学・薬学

iPS細胞を用いて作製した肺胞オルガノイドで間質性肺炎の病態再現に成功

iPS細胞から分化誘導した肺胞上皮細胞と線維芽細胞を一緒に培養して作製した肺胞オルガノイドを用いて、培養皿の中で間質性肺炎の病態を再現することに成功しました。今回構築した試験系は、肺胞上皮細胞の老化や分化状態の異常、線維芽細胞の収縮やコラーゲンの蓄積などが観察でき、ヒトの間質性肺炎で認められる病態を良く再現しています。
上皮バリアを形成するペプチドJIPの発見~JIPは上皮組織修復に貢献する~ 有機化学・薬学

上皮バリアを形成するペプチドJIPの発見~JIPは上皮組織修復に貢献する~

マウス上皮組織由来の分泌液中に上皮バリア形成を誘導する液性因子が存在することを見出し、新規生理活性ペプチドを同定しました。
ニトロゲナーゼ活性中心への硫黄原子導入過程の解析~窒素固定を支える含硫黄小分子の発見~ 有機化学・薬学

ニトロゲナーゼ活性中心への硫黄原子導入過程の解析~窒素固定を支える含硫黄小分子の発見~

窒素還元酵素(ニトロゲナーゼ)の触媒活性中心となる金属-硫黄補酵素が、その生合成過程において亜硫酸イオン(SO32–)から硫黄(S)原子を取り込む様子を明らかにしました。
窒素固定を行うアナベナヘテロシストの光捕集機構を解明 有機化学・薬学

窒素固定を行うアナベナヘテロシストの光捕集機構を解明

シアノバクテリアAnabaena sp. PCC 7120の窒素欠乏条件下で形成されるヘテロシストのタンパク質発現および励起エネルギー伝達機構の解明に成功しました。ヘテロシストでは光化学系II(PSII)の分子集合中間体が存在し、PSII中間体から光化学系I(PSI)へ励起エネルギー伝達されないことが明らかになりました。
新型コロナウイルス感染症治療薬の候補物質を発見 有機化学・薬学

新型コロナウイルス感染症治療薬の候補物質を発見

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ゲノムRNAに対して分解作用を持つ化合物のスクリーニング系を開発し、低分子化合物CDM-3008がSARS-CoV-2に対して抑制作用を持つことを発見しました。CDM-3008を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新たな経口または吸入治療薬として提案するもので、特に重症化を予防する効果が期待できます。
ヒストンメチル化酵素NSD2は発がん性変異により安全装置が外れ、制御不能になる 有機化学・薬学

ヒストンメチル化酵素NSD2は発がん性変異により安全装置が外れ、制御不能になる

血液がん発症に関わるヒストンメチル化酵素NSD2の発がん性変異体の活性亢進メカニズムを明らかにしました。この発見はNSD2の変異が関係する血液がんの治療薬開発につながるものと期待されます。
大人の脳に存在する神経幹細胞はどのように作られるのか? 一生にわたり維持される幹細胞ができる仕組みの解明 有機化学・薬学

大人の脳に存在する神経幹細胞はどのように作られるのか? 一生にわたり維持される幹細胞ができる仕組みの解明

胎生期の神経幹細胞の分裂抑制により、Notch-Hey1経路が活性化することを見出しました。さらに、Hey1が安定した発現様式を示すことで、分化遺伝子の発現を持続的に抑制し、起源細胞の形成・安定維持に貢献することを発見しました。
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