2021-12-01

医療・健康

高齢者腎臓病を悪化させる原因細胞・分子の同定に成功~新規治療戦略の可能性を開く~

加齢に伴い増加する老化関連T細胞(SAT細胞)と老化関連B細胞(ABCs)という2種類のリンパ球が腎臓の三次リンパ組織内部で相互作用し、その形成を促進することを発見しました。その相互作用分子としてCD153-CD30経路を同定し、この経路を遮断することで三次リンパ組織が誘導されなくなり、腎臓の組織修復が促進され予後が改善することも明らかにしました。これらの細胞および分子はヒトの同様の病態でも確認されました。
細胞遺伝子工学

女性のX連鎖性鉄芽球性貧血患者さん由来のiPS細胞を使った病態モデルの作製と治療薬候補の発見

X連鎖性鉄芽球性貧血(XLSA)の患者さんから作製したiPS細胞により、XLSAにおける赤芽球成熟障害を再現し、病態モデルを作製しました。このモデルを用いて、アザシチジン(AZA)が女性のXLSA患者さんから作製した細胞の赤血球生成を改善し、治療薬となり得ることを示しました。
医療・健康

ステロイド関連大腿骨頭壊死症の発生に関わる遺伝子を同定~病態解明の突破口に~

日本人と韓国人合わせて約13万人からなるアジア人集団の遺伝情報を用いてゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、「全身性エリテマトーデス(SLE)患者に伴うステロイド関連大腿骨頭壊死症(S-ONFH)」の発生に関わる疾患感受性領域を新たに3カ所同定しました。
医療・健康

前頭葉は意識の揺らぎの原因なのか、結果なのか?~少なくとも3つの前頭葉領域が意識の揺らぎを制御していた~

前頭葉の活動は視覚意識の揺らぎの結果なのか原因なのかは20年来の謎でした。本研究はそれが原因であることを示し、さらに、なぜ従来の手法では解明困難だったのかも明らかにしました。少なくとも3つの前頭葉領域が視覚意識の揺らぎを制御していることを同定しました。その制御の仕方は、刻一刻と変化する脳全体の神経活動パターンによって決定されていました。
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