2021-11

生物化学工学

乳用牛の胃から、メタン産生抑制効果が期待される新規の細菌種を発見

乳用牛の第一胃から、プロピオン酸前駆物質を既知の近縁菌より多く産生する新種の嫌気性細菌を発見しました。牛の第一胃では、プロピオン酸が多く産生されると、メタン産生が抑制されることが知られています。本菌の機能を詳しく調べることで、牛のげっぷ由来のメタン排出削減に貢献すると期待されます。
細胞遺伝子工学

6型コラーゲン欠損筋ジストロフィーに対する細胞治療法の開発

6型コラーゲンが欠損して発症する筋ジストロフィー:ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー(UCMD) のマウスモデルにiPS細胞由来間葉系前駆細胞(iMSC) を全身投与したところ、細胞組織の病態の改善を確認し、運動機能の改善といった治療効果も確認できた。病態の改善は、iMSC移植による筋再生の促進、筋細胞のアポトーシス抑制、ミトコンドリア異常注の改善が寄与していることを見出した。
医療・健康

難治性甲状腺がんに対する医師主導治験を開始 ~アスタチンを用いた新しい標的アルファ線治療~

難治性分化型甲状腺がんに対するアスタチン化ナトリウム([211At]NaAt)注射液の医師主導治験を開始します。
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医療・健康

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による重症呼吸不全治療に関する同意説明の現状調査

東京医科歯科大学病院に入院したCOVID-19重症呼吸不全患者とその家族を対象とし、1)治療に関する説明と同意(インフォームド・コンセント)の実態及び2)医療資源不足化でのECMOトリアージに対する患者・家族の意見を明らかにするため、2020年12月~2021年3月に質問紙調査を行い、患者17名、家族14名より回答を得ました。
医療・健康

繰り返し見たものは、なぜ見にくくなっても知覚できるのか? ~脳における情報表現の仕組みを明らかに~

同じ画像を繰り返し見る経験をすることによって、ぼやけて見にくい画像に強く応答する神経細胞が一次視覚野において増加していることを発見しました。さらに、この細胞が見にくい画像の視知覚に貢献していることを明らかにしました。
有機化学・薬学

消毒薬のウイルスに対する残留消毒効果の評価

手指衛生に使用される消毒薬の残留消毒効果(塗布して乾燥した後も残存する消毒効果)を正確かつ客観的に評価することに成功し、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどのウイルスが生存しにくい皮膚表面を創出する方法を構築しました。
医療・健康

高齢者が楽しみながら転倒予防トレーニングを継続できるトレーニング効果評価システムを開発

計測データを高精度・リアルタイムに補正するアルゴリズムにより、簡便な機器でトレーニングの効果を点数化、モチベーションの維持とメニューの組立てをサポート 2021-11-26 株式会社日立製作所 図1 トレーニング効果評価システムの利用シーン...
生物環境工学

野生マンドリルの移動パターンを解明~直接追跡法と自動撮影カメラ法を組み合わせて説得力のある結論を得る~

ガボン共和国・ムカラバ国立公園に暮らすマンドリルの群れの移動速度変化について、伝統的な直接追跡法と新規手法の自動撮影カメラを組み合わせて調査しました。
医療・健康

SARS-CoV-2デルタ株に特徴的なP681R変異は ウイルスの病原性を増大させる

新型コロナウイルスの「懸念される変異株(VOC)」のひとつである「デルタ株(B.1.617.2系統)」が、従来株に比べて病原性が高いことを明らかにしました。デルタ株のスパイクタンパク質の細胞融合活性は、従来株や他の変異株に比べて顕著に高く、その活性は、スパイクタンパク質のP681R変異によって担われていることを明らかにしました。そして、P681R変異を持つ新型コロナウイルスを人工合成し、ハムスターを用いた感染実験を実施した結果、P681R変異の挿入によって、病原性が高まることを明らかにしました。
生物環境工学

東日本大震災の津波が長寿二枚貝ビノスガイの大量死に関与していたことを殻の分析から推定

岩手県船越湾の海底から採取された長寿二枚貝ビノスガイの死殻の年輪解析と放射性炭素年代測定から、2011年3月11日に発生した津波が、ビノスガイの大量死を招いていたことを明らかにしました。
生物工学一般

外乱に対する予測的姿勢制御の神経メカニズムを解明~ラットは1秒未来の自己の姿勢を予測~

運動時に身体に加わる外乱(乱れの原因となる外部からの力)を予測して姿勢を制御・安定化する神経のメカニズムを明らかにするため、ラットを用いた新規の姿勢実験課題を構築するとともに数理シミュレーションを行いました。床が傾斜する外乱に十分に適応学習したラットは、約1秒未来までの間に自分自身がどう動くかを計算しながら、それが目標とする動きに一致するよう発揮筋力を計算していることが示唆されました。
医療・健康

LC-SCRUM-Asiaの遺伝子スクリーニングで 肺がんの新しいドライバー遺伝子 「CLIP1-LTK融合遺伝子」を世界で初めて発見

肺がんを対象にした遺伝子スクリーニングプロジェクト「LC-SCRUM-Asia」において、新しいドライバー遺伝子となる「CLIP1-LTK融合遺伝子」を世界で初めて発見しました。CLIP1-LTK融合遺伝子は、非小細胞肺がんの0.4%に認められる遺伝子変化で、基礎研究の結果、細胞のがん化に直接関与するドライバー遺伝子*2であることが明らかになりました。
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