東京大学

SARS-CoV-2ミュー株(B.1.621系統)は ワクチン接種者が保有する中和抗体に対して極めて高い抵抗性を示す 医療・健康

SARS-CoV-2ミュー株(B.1.621系統)は ワクチン接種者が保有する中和抗体に対して極めて高い抵抗性を示す

新型コロナウイルスの「注目すべき変異株」の1つである「ミュー株(B.1.621系統)」が、新型コロナウイルスに感染した人、および、ワクチンを接種した人の血清に含まれる中和抗体に対して、極めて高い抵抗性を示すことを明らかにしました。
「代謝経済学」によるがん細胞の代謝戦略の解明~代謝のワールブルク効果のメカニズムを 経済学のギッフェン財との対応から解き明かす~ 医療・健康

「代謝経済学」によるがん細胞の代謝戦略の解明~代謝のワールブルク効果のメカニズムを 経済学のギッフェン財との対応から解き明かす~

がん細胞などが、エネルギー生成効率の低い代謝経路を主に用いるという、ワールブルク効果と呼ばれる一見不合理な挙動を普遍的に示すことに着目し、経済学との対応を探りました。細胞内代謝系のふるまいを、ミクロ経済学における消費者行動の理論の視点から捉えることで、ワールブルク効果についての既存の仮説をひとつの数理モデルに統合できることを示した。「代謝経済学」という新たな学術分野への道を拓いた。
NIESカルチャーコレクションのシアノバクテリアの網羅的かつ高精度なゲノム解析に成功 細胞遺伝子工学

NIESカルチャーコレクションのシアノバクテリアの網羅的かつ高精度なゲノム解析に成功

NIESが保管する28株のヘテロシスト形成株と3株の非形成株,あわせて31株のシアノバクテリアの高精度なゲノム情報の整備に成功しました。ゲノム解析株はNIESカルチャーコレクション(国立環境研究所 微生物系統保存施設),ゲノム情報は国立遺伝学研究所の参画する国際データベースをそれぞれ通じて全世界に公開されています。
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キク属モデル系統の高精度全ゲノム塩基配列を決定~栽培ギク品種育成におけるゲノム情報の活用へ~ 生物化学工学

キク属モデル系統の高精度全ゲノム塩基配列を決定~栽培ギク品種育成におけるゲノム情報の活用へ~

栽培ギク(六倍体)によく似た性質を持つ日本原産の二倍体種・キクタニギクの純系化系統(Gojo-0)の高精度全ゲノム塩基配列を取得することができました。
犬の膀胱癌の治療標的を発見!!~新たな免疫療法の臨床試験を開始~ 医療・健康

犬の膀胱癌の治療標的を発見!!~新たな免疫療法の臨床試験を開始~

腫瘍免疫療法の新しい標的IDO(インドールアミン2,3ジオキシゲナーゼ)1と呼ばれる分子が、種々の犬の固形腫瘍組織において過剰発現していることを発見しました。半数の犬固形腫瘍種において、腫瘍組織内に浸潤している免疫細胞にIDO1の過剰発現を認め、さらに、いくつかの腫瘍種では腫瘍細胞においてもIDO1の過剰発現を認めました。
メタゲノムからウイルスゲノムを洗い出せ! ~細胞の免疫記憶を使ったウイルスゲノムの網羅的検出~ 細胞遺伝子工学

メタゲノムからウイルスゲノムを洗い出せ! ~細胞の免疫記憶を使ったウイルスゲノムの網羅的検出~

原核生物の「免疫記憶(CRISPR)」を利用してメタゲノムデータからウイルスのゲノム情報を検出する方法を開発しました。既知のウイルスのゲノム情報に依存しないでメタゲノムからウイルス由来と思われる配列を網羅的に検出し、さらにその宿主の推定を可能にします。ヒト腸内メタゲノムから未知の配列を含む多様なウイルスのゲノム情報を検出することに成功しました。
くるくる泳ぐ微生物 螺旋軌跡の3Dイメージング ~マイクロロボットの設計に向けて~ 生物工学一般

くるくる泳ぐ微生物 螺旋軌跡の3Dイメージング ~マイクロロボットの設計に向けて~

独自に開発をしてきた三次元位置検出光学顕微技術を用いて、繊毛虫テトラヒメナが右手系の回転をしながら右螺旋を描くように遊泳していることを定量し、またCa2+刺激により螺旋遊泳パターンが揺らぐことを明らかにしました。
未熟な行動出力の感覚フィードバックを介した運動回路の自己構築 生物化学工学

未熟な行動出力の感覚フィードバックを介した運動回路の自己構築

遺伝子操作によりショウジョウバエの体性感覚を担う神経細胞の機能を特異的に阻害することで、運動経験の感覚フィードバックが運動回路の発達に必須であることを初めて示しました。さらに、感覚フィードバックが働きかける神経回路を同定し、この神経回路が自発的な活動により感覚フィードバックを促すことを示しました。
大腸がんが免疫の攻撃から逃れる機序を解明 有機化学・薬学

大腸がんが免疫の攻撃から逃れる機序を解明

免疫チェックポイント阻害剤が有効とされるマイクロサテライト不安定性大腸がんにおいて、免疫細胞が、がん細胞を認識して攻撃する際の目印とされるHLA遺伝子が機能しなくなっていることを、長いDNA配列を解読することのできるロングリードシークエンサーを用いて明らかにしました。
栽培化歴のある雑草ヤハズエンドウのゲノム多様性 細胞遺伝子工学

栽培化歴のある雑草ヤハズエンドウのゲノム多様性

全国12地点から採取した1243個体のヤハズエンドウ(別名カラスノエンドウ)のゲノムを比較し、その遺伝的多様性を評価しました。
乳がん発症の超早期に微小環境を作り出す仕組みを分子レベルで発見 医療・健康

乳がん発症の超早期に微小環境を作り出す仕組みを分子レベルで発見

乳がん発症の超早期に、間質細胞、免疫細胞などが集まる微小環境(がん細胞を取り囲むいわゆるニッチと呼ばれる場)が作り出される仕組みを分子レベルで明らかにしました。さらにこのがん発症の超早期微小環境がFRS2βという分子によって整えられることが、がん細胞が増殖を開始するために必須であることを示しました。
RNAウイルスの増殖を抑え込む、2段階目の防御戦略を発見~DNAウイルスへの反応経路を利用~ 医療・健康

RNAウイルスの増殖を抑え込む、2段階目の防御戦略を発見~DNAウイルスへの反応経路を利用~

マイナス一本鎖RNAウイルス(モノネガウイルス)目に属する麻疹ウイルスが感染した細胞内で、RNAセンサーだけではなく、これまで関与しないと考えられていたDNAセンサーの活性化も起きていることを見出した。さらに、DNAセンサー分子の機能を失わせたノックアウトマウスを用いて、この経路も実際に生体内で麻疹ウイルスの増殖を抑制する働きを担っていることを証明した。
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