理化学研究所

mRNAの安定性は遺伝暗号コドンの組み合わせによって変化する。その原因は「リボソームの減速」 細胞遺伝子工学

mRNAの安定性は遺伝暗号コドンの組み合わせによって変化する。その原因は「リボソームの減速」

DNAから転写されたメッセンジャーRNA(mRNA)からタンパク質が作られる際のリボソームの移動のスピードが、mRNA自身の寿命を決めていることを明らかにしました。mRNAの寿命が伸びるようワクチンの配列をデザインすることで、mRNAワクチンの最適化や生体内でのコントロール技術の創出が期待されます。
胎盤らしさを支える分子基盤を解明~胎盤の細胞は高度に安定化されたクロマチン構造をとる~ 細胞遺伝子工学

胎盤らしさを支える分子基盤を解明~胎盤の細胞は高度に安定化されたクロマチン構造をとる~

将来胎盤を構成する「胎盤系列の細胞」は巨大なヘテロクロマチン構造をとり、これらが胎盤の細胞を維持させるために重要であることを明らかにしました。
DPANN群に属する難培養性アーキアの培養に成功。寄生性アーキアの新しい生理生態を発見 細胞遺伝子工学

DPANN群に属する難培養性アーキアの培養に成功。寄生性アーキアの新しい生理生態を発見

培養が極めて難しいDPANN群に属する寄生性アーキア(古細菌)の培養に成功し、形態学的特徴、生理性状、宿主依存性、全ゲノム配列情報を明らかにしました。DPANN群の中に「複数種の宿主を持つ寄生性アーキア」が存在することを世界で初めて培養実験によって確認しました。培養に成功したDPANNアーキア(ARM-1株)を微生物リソースとして公開しました。
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乳がん術中迅速診断多施設臨床研究を行う共同研究を開始 有機化学・薬学

乳がん術中迅速診断多施設臨床研究を行う共同研究を開始

共同研究グループは、独自に開発したがん細胞組織染色試薬が体外診断医薬品として承認されることを目指し、この度、臨床研究を臨床病院、臨床検査機器メーカー等と開始しました。
機械学習を用いてタンパク質立体構造を評価する構造生物学AI技術を構築 有機化学・薬学

機械学習を用いてタンパク質立体構造を評価する構造生物学AI技術を構築

機械学習を用いた新規のタンパク質結晶構造評価AI技術であるQAEmapを確立しました。公共データベースに登録されている高解像度の構造データを3D-CNNと呼ばれる3次元情報を扱う方法で機械学習することにより、データの解像度に依存しない構造評価ができることを示しました。タンパク質構造を用いる創薬研究の加速化に貢献することが期待されます。
B型肝炎ウイルス感染を抑制する抗体を開発 有機化学・薬学

B型肝炎ウイルス感染を抑制する抗体を開発

B型肝炎ウイルス(HBV)の感染受容体であるヒトNa+/タウロコール酸共輸送ポリペプチド(NTCP)に結合し、HBV粒子のヒト肝細胞への感染を阻害するモノクローナル抗体を開発しました。
体内でベンゼン環を作る~薬剤の構造に含まれるベンゼン環を体内合成してがん治療~ 医療・健康

体内でベンゼン環を作る~薬剤の構造に含まれるベンゼン環を体内合成してがん治療~

遷移金属触媒を用いて、マウス体内のがん細胞の近くでベンゼン骨格を持つ抗がん活性物質を合成することにより、がん細胞の増殖抑制に成功しました。マウス静脈からがん活性物質の原料を注射投与して、がんの「現場」で抗がん活性物質を合成し、抗がん作用を確認した初めての生体内合成化学治療の例である。
腎がんの「ゲノム医療」に貢献~日本人での原因遺伝子・発症リスク・臨床的特徴の大規模解析~ 医療・健康

腎がんの「ゲノム医療」に貢献~日本人での原因遺伝子・発症リスク・臨床的特徴の大規模解析~

腎がん患者と非がん患者対照群を用いた症例対照研究で世界最大規模となる7,000人以上のゲノムDNA解析を行い、日本人の遺伝性腎がんの原因遺伝子・発症リスク・臨床的特徴を明らかにしました。日本人の腎がん患者それぞれに適した治療を行う「ゲノム医療」に貢献すると期待できます。
植物で新奇な細胞内取り込み機構を誘起するペプチド~植物への機能性タンパク質の直接導入を達成~ 生物化学工学

植物で新奇な細胞内取り込み機構を誘起するペプチド~植物への機能性タンパク質の直接導入を達成~

複数のドメイン(領域)から成る人工の膜透過ペプチドが新奇な細胞内取り込み機構を誘起することにより、タンパク質を植物細胞へ高効率に導入できることを明らかにしました。
がんの多剤排出の原因となっているABCトランスポーターの立体構造をSACLAのX線自由電子レーザーを用いて決定 有機化学・薬学

がんの多剤排出の原因となっているABCトランスポーターの立体構造をSACLAのX線自由電子レーザーを用いて決定

SACLAの非常に強力なX線自由電子レーザー(XFEL)を用いたシリアルフェムト秒構造解析(SFX)により、様々ながんにおける多剤耐性の原因であり、医薬学研究において重要なABCトランスポーターの立体構造を2.22Åの高分解能で決定することに成功しました。
非標識の細胞形態情報をAIで高速に判別し、目的細胞を分取する技術を開発 生物工学一般

非標識の細胞形態情報をAIで高速に判別し、目的細胞を分取する技術を開発

機械学習解析技術と高速形態計測技術を融合し、複数の細胞種が混ざった集団から、目的の細胞を非標識形態情報に基づいて、高速に判別・分取する技術を開発した。iPS細胞の生死などの状態、分化と未分化、がん化などの非標識判別および末梢血由来の白血球細胞主要5種の、非標識形態情報に基づいた判別を実証した。
植物の免疫応答を抑制する化合物を発見~植物免疫応答を解明するための新たなツール~ 有機化学・薬学

植物の免疫応答を抑制する化合物を発見~植物免疫応答を解明するための新たなツール~

ヒトの非ステロイド性抗炎症薬であるテノキシカムに植物の免疫応答を抑制する作用があることを発見しました。新たに化合物ライブラリーから植物の免疫応答を抑制する化合物として、化学構造の類似した3種類のオキシカム系非ステロイド性抗炎症薬(テノキシカム、メロキシカム、ピロキシカム)を同定しました。さらに、テノキシカムが細胞内の酸化還元状態を酸化側に傾かせること、そしてサリチル酸で発現が上昇する遺伝子群を広範に抑制することを示し、サリチル酸のシグナル伝達機構の一端を明らかにしました。
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