京都大学

生物多様性の決定機構に新仮説~「他種との相互作用をいくつまで持てるか」が鍵?~ 生物環境工学

生物多様性の決定機構に新仮説~「他種との相互作用をいくつまで持てるか」が鍵?~

環境DNAによる網羅的生物モニタリングと非線形時系列解析を駆使し、野外生物群集の相互作用と種数の関係を詳細に研究しました。生物が「他種とどのくらい相互作用できるか」すなわち「相互作用容量」が種数の決定に重要な役割を果たしていることを見出しました。今回発見した相互作用容量と種数の関係に基づいたモデルは、様々な生態系の生物種数を精度良く予測できることも発見しました。
スプレーで植物を改変~簡便な非遺伝子組換え植物改変法の開発~ 生物化学工学

スプレーで植物を改変~簡便な非遺伝子組換え植物改変法の開発~

「細胞透過性ペプチド(CPP)」を基盤としたナノサイズの担体を用いてスプレーで噴霧することで、核酸を植物へ導入することに成功しました。この手法により、植物細胞内または葉緑体内で、導入した外来DNAから一過的にそのタンパク質を産生させ、また、siRNAの導入により植物細胞内で目的タンパク質の発現を抑制することに成功しました。
冬を耐える常緑樹と避ける落葉樹が共存する謎を解き明かす~葉の炭素の費用対効果が同等であることが鍵~ 生物環境工学

冬を耐える常緑樹と避ける落葉樹が共存する謎を解き明かす~葉の炭素の費用対効果が同等であることが鍵~

落葉樹と常緑樹、両者は全く違う生き方ですが、どうして同じ環境に共に生きられるのでしょうか。同所的に自生している落葉樹と常緑樹の葉における炭素の収支バランスを詳細に研究しました。常緑樹は冬の凍結に備えて、頑丈な葉を作るために、落葉樹よりも約2倍の炭素を必要とします。一方で、その投資は長期間の光合成によって補われ、炭素の費用対効果は、落葉樹でも常緑樹でも同程度でした。冬を避けるか耐えるかが、落葉樹と常緑樹の違いですが、炭素の収支バランスは同程度で、それがゆえに共存できるようです。
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皮膚表面で産生されるペプチドのはたらきを発見~アトピー性皮膚炎、乾癬でも~ 医療・健康

皮膚表面で産生されるペプチドのはたらきを発見~アトピー性皮膚炎、乾癬でも~

アトピー性皮膚炎や乾癬などの慢性の皮膚炎では、皮膚表面の「表皮」と、皮膚の免疫細胞との間に悪循環がおこって、炎症が慢性化していると考えられています。研究グループは、C10orf99というペプチドが、これらの皮膚炎で共通して、表皮の体表近くで大量に産生されることを見つけました。さらに、C10orf99ペプチドは皮膚のバリア成分の産生をへらすこと、また、C10orf99ペプチド自体が炎症をおこす作用をもつことを発見しました。
一人の時間を楽しむ高齢者は幸福感が高いのか~孤独を好む志向性と主観的幸福感の関連~ 医療・健康

一人の時間を楽しむ高齢者は幸福感が高いのか~孤独を好む志向性と主観的幸福感の関連~

高齢者を対象として、孤独を好む傾向が孤独感や主観的幸福感とどのように関係するかを検証するため調査を実施しました。WEB調査と郵送調査を行い、「孤独を楽しむ」傾向がある人はそうでない人と比べ、ネガティブな感情を経験しにくいことが明らかとなりました。また、効果は弱いながらも、「孤独の生産性を評価する」傾向がある人は、ポジティブな感情を経験しやすく、人生満足度が高いことが示されました。一方で、孤独を好む志向性は孤独感の高さとも関連するため、孤独感が高まる場合、その効果は部分的であることがわかりました。
海から遡上する小型エビ類が川の生態系を大きく変える~海と川のつながりが担う役割~ 生物環境工学

海から遡上する小型エビ類が川の生態系を大きく変える~海と川のつながりが担う役割~

小型エビ類がいる河川といない河川で実際の生態系を比較し、一つの河川の中で小型エビ類がいる部分といない部分を実験的に作り出して他の生物の応答を調べました。エビがいると川底の生物相が変わり、川底を覆う細かな有機物が減少し、栄養塩動態も変化し、河川水中の栄養塩濃度にまで影響が及ぶ可能性が示唆されました。
うつ病の世界的負担を軽減するために一致団結した行動を~世界的医学雑誌ランセットが特集号~ 医療・健康

うつ病の世界的負担を軽減するために一致団結した行動を~世界的医学雑誌ランセットが特集号~

神経科学からグローバルヘルスまで含む幅広い分野の世界11カ国25人の専門家とともに、うつ病の世界的負担を軽減するために一致団結した行動を呼びかける以下の宣言をまとめあげました。
細菌感染で脳機能が変化する仕組みを解明~ミクログリアは大脳の神経活動を低下させる~ 生物化学工学

細菌感染で脳機能が変化する仕組みを解明~ミクログリアは大脳の神経活動を低下させる~

脳内の免疫細胞であるミクログリアが大脳皮質前頭前野の神経活動を制御することを発見し、そのメカニズムを初めて明らかにしました。
脳の神経活動を可視化する新規マウス系統を開発 生物工学一般

脳の神経活動を可視化する新規マウス系統を開発

高感度・高速カルシウムセンサーを安定して発現する遺伝子改変マウスの開発に成功しました。正確な神経活動の計測を実現するため、高感度・高速カルシウムセンサー(G-CaMP9a)の開発と、この新規センサーを細胞種特異的に発現誘導可能な遺伝子改変マウス(G-CaMP9aノックインマウスの作製をおこないました。2光子励起顕微鏡注2を用いた生体イメージングにより神経細胞の活動を観察したところ、このマウスは感覚刺激に対する神経細胞の応答をより正確に検出できることが明らかとなりました。
新たなイントラクライン機構を用いた加齢性眼疾患治療へ~眼局所のホルモンの加齢変化とサーカディアンリズムが鍵~ 医療・健康

新たなイントラクライン機構を用いた加齢性眼疾患治療へ~眼局所のホルモンの加齢変化とサーカディアンリズムが鍵~

加齢によって生じるドライアイの原因疾患に対し、眼局所のホルモンを制御するイントラクライン機構の発見という独自の新所見に基づいた、新たな作用機序の治療アプローチを見出すことに成功しました。このイントラクライン機構を眼のまぶたのマイボーム腺に見つけ、そのホルモン合成酵素の解明に基づいた補酵素点眼療法により、高齢者のドライアイの主原因となる同腺機能不全を改善できることを明らかにしました。マイボーム腺の機能には顕著な日周リズム(サーカディアンリズム)があり、酵素の活性ピーク時刻を狙った投薬が最も有効であることも明らかにしました。
成熟膵島細胞を増やすことに成功 ~糖尿病の根治に向け、新たな再生治療法の可能性を発表~ 医療・健康

成熟膵島細胞を増やすことに成功 ~糖尿病の根治に向け、新たな再生治療法の可能性を発表~

成熟した膵島細胞は自己複製能を持たず、その機能低下が糖尿病の原因となっています。出生前後に増殖する膵島細胞でMYCL遺伝子が発現し、MYCLを働かせると成熟した膵島β細胞に活発な自己増殖が誘発できることを 見出しました。体内でMYCLを発現誘導する、あるいはMYCLにより試験管内で増幅させた膵島細胞を移植することで、モデルマウスの糖尿病を治療できることを示しました。
マウスの着床期の胚発生を三次元で再現することに成功~胚発生中の細胞の振る舞いをかつてない精度で解明~ 細胞遺伝子工学

マウスの着床期の胚発生を三次元で再現することに成功~胚発生中の細胞の振る舞いをかつてない精度で解明~

着床期のマウス胚発生を研究するための新しい三次元培養系を開発し、着床期の胚に内在する組織間の相互作用を見出しました。既存の二次元上での胚培養における問題点を克服し、着床期のマウスの胚発生を三次元下で再現することに成功しました。この培養系を倒立型光シート顕微鏡によるライブイメージングと組み合わせ、胚発生中の細胞ダイナミクスを明らかにしました。
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