京都大学

生物工学一般

生きた細胞膜での膜透過性ペプチドの取り込みをナノスケールで可視化

細胞にダメージを与えないで細胞表面のナノ形状を計測可能な走査型イオンコンダクタンス顕微鏡と、焦点面での標識分子動態を可視化できるスピニングディスク式の共焦点レーザー走査顕微鏡を融合した装置を開発、膜透過性ペプチドの流入領域で生じる形状変化を直接観察し、その詳細を明らかにした。
有機化学・薬学

凝集したタンパク質を元に戻す分子Hsp104の構造を解明

細胞内で凝集したタンパク質を再生する分子Hsp104の構造を明らかにした。
有機化学・薬学

X線自由電子レーザーを用いて、 光照射によるチャネルロドプシンの構造変化の過程を捉えることに成功

X線自由電子レーザー施設SACLAを用いて時分割結晶構造解析を行い、ChRが光照射によってどのような構造変化をしているのかを捉えることに成功した。ChRが励起光照射を受けて、陽イオンを通すようになるまでの過程が明らかになった。
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医療・健康

社会性の発達を調節する新たな機構を発見

ニューロリジン3がシナプスを挟んで受容体チロシン脱リン酸化酵素PTPδ(デルタ)およびニューレキシンと競合的に結合することで、社会性発達を双方向性に調節することを見出した。
有機化学・薬学

抗がん剤抵抗性の新規メカニズムの解明 ~薬剤抵抗性がん細胞は抗がん剤により増殖する~

蛍光顕微鏡を用いたライブセルイメージングによって、キナーゼ阻害薬がc-Srcに結合するとc-Srcの分子構造が不活性型から活性型へ変化することを見い出した。治療抵抗性変異をもつc-Srcに対しキナーゼ阻害薬は効果を失うだけでなく、キナーゼ阻害薬がかえって変異体c-Srcを活性化し、がん細胞の増殖を促進することを明らかにした。
医療・健康

ウイルス排出量のピークが早い 新型コロナウイルスの治療が困難な理由を解明

COVID-19ではMERSやSARSと比較して、早期にウイルス排出量がピークに達することを明らかにした。開発したコンピューターシミュレーションによる網羅的な分析から、ピーク後に治療を開始した場合、ウイルス排出量を減少させる効果は極めて限定的であることを見いだした。
生物環境工学

野生ボノボが他集団の子どもを「養子」とした2事例を報告

野生ボノボ集団において、メスが他の集団の子どもを「養子」として受け入れ、世話をした2事例を観察し、その詳細を報告 した。
生物化学工学

葉緑体との相互作用におけるミトコンドリア運動を発見

植物細胞内のミトコンドリアが見せる特異的運動形態“Wiggling(小刻みな揺れ)”に注目して、Wigglingがミトコンドリアと葉緑体との物理的相互作用に関与することを世界で初めて発見した。
有機化学・薬学

たんぱく質間相互作用の不可逆阻害に成功 ~抗がん剤開発のための新しい戦略~

N-アシル-N-アルキルスルホンアミド(NASA)と呼ばれる反応基を阻害剤分子に組み込むことで、がんの発生に関与するたんぱく質間相互作用を強力に阻害する不可逆阻害剤を新たに開発した。
細胞遺伝子工学

スーパー作物キヌアの遺伝子機能解明への道を切り拓く

キヌアにおける遺伝子機能の解析技術を世界で初めて開発し、キヌアの色や形をコントロールすることに成功した。
生物環境工学

ウサギ目の大型化が他の草食哺乳類分類群によって抑制されてきたことを解明

ウサギ目の化石種と現生種の体サイズを環境要因と対比しながら時間と空間を通して分析し、ウサギ目の大型化が他の草食哺乳類分類群によって抑制されてきたことを明らかにした。主な抑制者となる分類群が、気候変動に伴った草原の拡大などの、大規模な環境の変化と共に交代していたことも判明した。
医療・健康

心臓外科手術における効果的な輸血戦略を検証~コロナ禍の献血不足対策として~

2016~2019年に心臓血管外科手術を受けた患者の輸血使用率および輸血使用量を、希釈式自己血輸血を受けた患者と受けていない患者(コホート群)で比較した。希釈式自己血輸血患者群では、輸血使用率は38.4%(コホート群:60.6%,p<0.001)、輸血使用量は3.5単位(コホート群:5.9単位,p<0.001)と減少効果を認められた。
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