理化学研究所

新たな大理石骨病とその原因遺伝子を発見 医療・健康

新たな大理石骨病とその原因遺伝子を発見

新たなタイプの骨の遺伝性難病、「Ikegawa型大理石骨病(osteopetrosis,Ikegawa type)」を発見し、その原因遺伝子SLC4A2を同定しました。大理石骨病の治療法の開発、ならびに骨の量を制御する破骨細胞の制御機構のさらなる解明につながると期待できます。
指定難病に関わるタンパク質が脂質の二重層内移動を促進~病態に関わる脂質移動の新しいメカニズムの解明~ 医療・健康

指定難病に関わるタンパク質が脂質の二重層内移動を促進~病態に関わる脂質移動の新しいメカニズムの解明~

神経疾患に関わる「PMP2タンパク質」が細胞膜を構成する脂質の一種である「スフィンゴミエリン」を細胞膜の脂質二重層の外層から内層に移動させることを明らかにしました。
GABAを標的とする抗腫瘍免疫機構~代謝産物を介した免疫細胞間制御の一端を解明~ 医療・健康

GABAを標的とする抗腫瘍免疫機構~代謝産物を介した免疫細胞間制御の一端を解明~

神経伝達物質GABAが末梢の活性化B系統細胞により、合成および分泌されることを発見した。B細胞由来のGABAは、単球から抗炎症性マクロファージへの分化を促進し、インターロイキン-10(IL-10)の産生を増強することで、細胞傷害性T細胞の機能を阻害することが明らかになった。マウスモデルではB細胞欠損またはB細胞特異的にGABA合成酵素GAD67を欠損すると、抗腫瘍免疫反応が増強された。
ad
小脳の大規模可視化に成功~マウス小脳における感覚情報表現の仕組みを解明~ 生物化学工学

小脳の大規模可視化に成功~マウス小脳における感覚情報表現の仕組みを解明~

小脳全体で時々刻々と変化する感覚入力をリアルタイムで表現していることを見いだしました。「セグメント」と呼ばれる小区域の活動パターンの組み合わせが、全体として身体のさまざまな部位への感覚入力の確率をリアルタイムで表現する、分散型の集団符号化を行っていることが明らかになりました。
生体内の病原性寄生虫トキソプラズマの寄生胞膜を認識する仕組みを解明~Irgb6の結晶構造解析に成功~ 有機化学・薬学

生体内の病原性寄生虫トキソプラズマの寄生胞膜を認識する仕組みを解明~Irgb6の結晶構造解析に成功~

病原性寄生虫トキソプラズマ原虫の殺傷に関わるタンパク質であるIrgb6の結晶構造解析に成功しました。その分子構造をもとに行ったシミュレーションや細胞を使った検証実験によって、Irgb6がトキソプラズマの寄生胞膜を認識するメカニズムを分子レベルで解明しました。
植物の組織修復と接ぎ木における器官再接着に必要な転写因子を発見 生物化学工学

植物の組織修復と接ぎ木における器官再接着に必要な転写因子を発見

モデル植物のシロイヌナズナを用いた研究によって傷口の治癒と器官の再接着に必要な転写因子「WOX13」を発見しました。WOX13はコケ植物でも傷害によって誘導される細胞リプログラミングに必要であることが知られており、本研究は傷害応答と器官再生を制御する仕組みの進化を理解するうえでも重要な知見です。
VATER症候群に類似する新規モデルマウスの作製に成功~VATER症候群の病態・発症メカニズムの解明に期待~ 生物化学工学

VATER症候群に類似する新規モデルマウスの作製に成功~VATER症候群の病態・発症メカニズムの解明に期待~

Dyrk2遺伝子を欠損させたマウスを新たに作製して解析を進めたところ、国の指定難病であるVATER症候群と類似した病態を示すことを発見しました。Dyrk2欠損マウスがVATER症候群の病態・発症メカニズムを解明する新規の有用なモデルになり、診断法・治療法の開発に繋がることが期待されます。
上下動撹拌培養装置を用いた流体制御により誘導した反転型脳オルガノイド 細胞遺伝子工学

上下動撹拌培養装置を用いた流体制御により誘導した反転型脳オルガノイド

上下動撹拌型の培養装置を用いて、非定常的に3D浮遊培養を行いながら流体制御することによって、従来の化合物を使用せずに脳オルガノイドを誘導できることを明らかにしました。
非アルコール性脂肪性肝疾患悪化に歯周病原細菌による腸内環境への悪影響が関係する 医療・健康

非アルコール性脂肪性肝疾患悪化に歯周病原細菌による腸内環境への悪影響が関係する

歯周病が非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)を悪化させるメカニズムとして、飲み込まれた歯周病原細菌による腸内環境の変化が関係することを明らかにしました。
メタゲノムからウイルスゲノムを洗い出せ! ~細胞の免疫記憶を使ったウイルスゲノムの網羅的検出~ 細胞遺伝子工学

メタゲノムからウイルスゲノムを洗い出せ! ~細胞の免疫記憶を使ったウイルスゲノムの網羅的検出~

原核生物の「免疫記憶(CRISPR)」を利用してメタゲノムデータからウイルスのゲノム情報を検出する方法を開発しました。既知のウイルスのゲノム情報に依存しないでメタゲノムからウイルス由来と思われる配列を網羅的に検出し、さらにその宿主の推定を可能にします。ヒト腸内メタゲノムから未知の配列を含む多様なウイルスのゲノム情報を検出することに成功しました。
リンが欠乏した植物の成長に必要な化合物を発見~痩せた土地における農業技術への応用に期待~ 有機化学・薬学

リンが欠乏した植物の成長に必要な化合物を発見~痩せた土地における農業技術への応用に期待~

「ホスホコリン」という化合物がリン欠乏状態の植物の成長に必要であることを発見しました。養分の少ない土壌における農作物の増産や植物による物質生産の増強に向けた、代謝エンジニアリング[2]に貢献すると期待できます。
未熟な行動出力の感覚フィードバックを介した運動回路の自己構築 生物化学工学

未熟な行動出力の感覚フィードバックを介した運動回路の自己構築

遺伝子操作によりショウジョウバエの体性感覚を担う神経細胞の機能を特異的に阻害することで、運動経験の感覚フィードバックが運動回路の発達に必須であることを初めて示しました。さらに、感覚フィードバックが働きかける神経回路を同定し、この神経回路が自発的な活動により感覚フィードバックを促すことを示しました。
ad
タイトルとURLをコピーしました