2024-07-03 宮崎大学
ポイント
- 宮崎県日南市大島で、造礁サンゴのウネカメノコキクメイシ属Paragoniastrea の新種を発見
- この新種は、これまでミダレカメノコキクメイシParagoniastrea deformis の形態変異の一つだと考えられていたが、今回の研究で別種であることが判明したため、ヘンゲカメノコキクメイシParagoniastrea variabilisとして報告
概要
岸大悟さん(宮崎大学大学院農学研究科修士課程2年)、深見裕伸教授(宮崎大学農学部海洋生物環境学科)、野村恵一氏(錆浦海中公園研究所)、野澤洋耕教授(琉球大学熱帯生物圏研究センター)、新垣誠司准教授(九州大学理学部附属天草臨海実験所)の研究グループは、宮崎県日南市大島を中心に、九州各地、和歌山県および台湾北部に生息する造礁性イシサンゴのミダレカメノコキクメイシとその形態変異について、分子系統学的および形態分類学的な調査を行いました。その結果、これまでミダレカメノコキクメイシの形態多型の一つと考えられていたものが新種であることが判明しました。
この新種は、ミダレカメノコキクメイシと極めて類似しているが、個体間の溝の有無や個体の大きさなどで区別できます。日本では宮崎県日南市大島の他、延岡市島浦島、熊本県天草市牛深、長崎県長崎市高島、和歌山県白浜・串本、さらに台湾北部でも生息していることが確認できました。
図1. ヘンゲカメノコキクメイシ Paragoniastrea variabilis。宮崎県日南市大島周辺で撮影。この写真のサンゴの標本が今回の新種記載の基となる。水深 8.9 m
研究者データベース
深見 裕伸 https://srhumdb.miyazaki-u.ac.jp/html/100000674_ja.html
関連記事
宮崎県のサンゴの魅力 https://www.miyazaki-u.ac.jp/agr/books/book-fishery/post-11.html
その他詳細についてはこちらから
・プレスリリース 2024年7月3日
https://www.miyazaki-u.ac.jp/public-relations/20240703_01_press.pdf