若狭湾と相模湾から新種テッポウエビ類の発見およびワカサムラサキエビの雄個体の記載

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2025-02-18 京都大学

邉見由美 フィールド科学教育研究センター助教と駒井智幸 千葉県立中央博物館地域連携課長との共同研究グループは、若狭湾と相模湾の海底から未記載の甲殻類を発見し、ムラサキエビ属の新種「アカムラサキエビAthanas acudactylus」として記載しました。本種は、第3〜第5胸脚の指節が特に細長いことから、ラテン語で「針」を意味する「acus」と「指」を意味する「dactylus」を組み合わせてAthanas acudactylusと命名しました。なお、和名はムラサキエビ属のなかでも、その生時の色彩がひときわ鮮やかな赤色を呈することに由来しています。さらに、2023年に新種として雌1個体をもとに記載されたワカサムラサキエビAthanas exilisの雄個体を発見し、その詳細な特徴を記載しました。雄のワカサムラサキエビは、雌とは異なる大きな葉状の鉗脚を持つことが判明し、著しい性的二形の存在が明らかになりました。

本研究成果は、2025年2月3日に、国際学術誌「Zootaxa」にオンライン掲載されました。

若狭湾と相模湾から新種テッポウエビ類の発見およびワカサムラサキエビの雄個体の記載
「アカムラサキエビAthanas acudactylus」と「ワカサムラサキエビAthanas exilis」(撮影:邉見由美)

研究者のコメント

「ムラサキエビ属ですが、干潟や磯にも生息します。小さくて見逃しやすいのですが、まだまだ新しい発見がありそうです。」(駒井智幸)

「ワカサムラサキエビの雄の大きなハサミはどのように使われるのか、アカムラサキエビの雄はどのような形態をしているのか、今後も若狭湾のエビ類を注視していきたいと思います。」(邉見由美)

詳しい研究内容について

若狭湾と相模湾から新種テッポウエビ類の発見およびワカサムラサキエビの雄個体の記載

研究者情報

研究者名:邉見 由美

生物化学工学
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