多職種連携で行う脳卒中患者の「口腔機能管理マニュアル」完成のお知らせ

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「脳卒中急性期における口腔機能管理法の開発に関する研究」の成果

2019-01-24   東京医科歯科大学 医学部附属病院・歯学部附属病院, 日本医療研究開発機構

概要

東京医科歯科大学(学長:吉澤靖之、東京都文京区)医学部附属病院(病院長:大川淳)、歯学部附属病院(病院長:若林則幸)、大学院医歯学総合研究科脳神経機能外科学分野の前原健寿教授らのグループは、2016年4月より日本医療研究開発機構(AMED)の採択課題「脳卒中急性期における口腔機能管理法の開発に関する研究」の下で、歯学部附属病院摂食嚥下リハビリ外来との連携を始め、その研究成果として多職種連携で行う脳卒中患者の「口腔機能管理マニュアル」を作成しました。

研究の背景

脳卒中による死亡順位は、全死亡順位の第4位で、自立した生活を送ることが困難になり、家族や施設に依存する生活を余儀なくされている患者も多く、脳卒中は介護が必要になる原因の第1位となっております。(平成27年・2015年厚生労働省「人口動態統計」)

このような背景から、脳卒中患者に対する口腔機能管理は、患者の全身状態および予後の改善に重要な役割を果たすことが期待されています。

口腔機能管理に対する介入効果については数多くの報告がありますが、介入効果と口腔機能との回復についての因果関係は不明な点も多いのが現状です。例えば口腔機能管理により在宅の胃瘻患者でも誤嚥をせずに経口摂取可能という報告が本学の臨床現場でもみられます。

このような状況を鑑みると、脳卒中患者に対する口腔機能管理には、医師、歯科医師のみならず、看護師、歯科衛生士、リハビリテーション技師を含む多職種の包括的治療が必要です。そのため、脳卒中患者に対して急性期から慢性期、さらに在宅という長期に渡り口腔機能管理を行うこと、そして患者によりよい日常生活を送っていただくために、全ての職種が利用可能なマニュアル作りが急務であると考えました。

研究の成果

今回、日本医療研究開発機構の支援のもと「脳卒中急性期における口腔機能管理法の開発に関する研究」というプロジェクトを行う機会に恵まれました。そして本研究の一環として医師、歯科医師のみならず多職種による脳卒中患者の口腔機能管理を行うためのマニュアルを作成しました。それがこの「多職種連携で行う脳卒中患者の口腔機能管理マニュアル」 PDF23.72MB(東京医科歯科大学のWebサイトへ移動します)です。

本マニュアルは、東京医科歯科大学に勤務する医師・歯科医師・看護師・言語聴覚士・歯科衛生士・管理栄養士・社会福祉士が、本学医学部附属病院において、多職種連携による脳卒中患者の口腔機能管理を実践し、その中から得られた経験や現場の声を反映させながら執筆したものです。このマニュアルが、脳卒中患者のみならず脳卒中患者の口腔機能に関与する全ての職種の方の役に立つことを期待しています。

問い合わせ先
報道に関すること

東京医科歯科大学 総務部総務秘書課広報係

AMED事業に関すること

日本医療研究開発機構
戦略推進部 難病研究課

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