ODA(The Project for the Establishment of the One Health Prevention and Treatment Network Model for the Elimination of Rabies in the Philippines)
- 国名 フィリピン [協力地域地図]
- 協力期間 2018年8月~2023年8月
- 事業 技術協力
- 課題 保健医療
プロジェクトの紹介
フィリピンでは狂犬病による死亡例が年間200~300人報告されており、公衆衛生上重大な問題とされています。狂犬病は、これに感染したイヌなどの動物からの「かみつき・引掻き」により感染し、発症すれば重篤な神経症状をわずらい、ほぼ死亡するウイルス性人獣共通感染症です。同国では、保健省と農業省が協力して狂犬病撲滅に向けた取組みを行っていますが、診断施設が限られており、また加害動物の狂犬病ウイルス感染状況の情報入手や医療機関との連絡体制は十分に機能していません。この協力では、狂犬病に関する日本の知見を活用、検証し、新規診断法の開発と動物とヒトの診断情報を共有し、効率的な予防対策活動につなげるワンヘルス・ネットワークモデルの構築を支援します。
協力現場の様子
キャプション
- フィリピンでの動物咬傷治療外来の風景 犬などの動物に咬傷後に発症予防治療のワクチン接種を必要とする患者が莫大な数になっている(フィリピン全土で年間約130万人)。
- 現状のイヌの狂犬病診断風景 現状の狂犬病診断は犬の頭蓋を開ける作業が必須でウイルス曝露の危険も伴う。また蛍光顕微鏡などの高額な設備投資が必要(今回のプロジェクトでは、脳以外のサンプル(唾液腺、洞毛)を使用して簡易診断キット(大分大学開発)により診断することにより、安全、安価、容易に簡易検査施設により診断が可能となる)。
- 本邦研修の実施(北里大学にて)。
- 本邦研修の実施(北里大学にて)。
- 農業省畜産局で第一回目の会議を開催。
- 農業省畜産局で第一回目の会議を開催。
- 事務所開設。プロジェクト専有スペース。
- 事務所開設 部屋全体の様子。
- ランザロ病院関係者との第一回会議を実施。
- 大分大学医学部微生物学研究室の西園教授が短期専門家として現地を訪れ、関係機関への表敬やカウンタパートとの協議を行った。
関連情報
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