ニホンザル胎仔の脳からポリ塩化ビフェニル(PCB)およびその代謝物(OH-PCB)を検出!

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2020-09-14 愛媛大学

ポイント
  • 野生ニホンザル胎仔の脳中から、脳神経発達に悪影響を及ぼすポリ塩化ビフェニル(PCBs)およびその代謝物(OH-PCBs)を検出
  • 霊長類を対象に妊娠初期の胎仔の脳からOH-PCBsの検出は世界初
  • 胎仔脳中のOH-PCBs濃度は脳神経発達に影響を与える可能性のあるレベルを超過
  • ヒトの胎児においても初期発生段階でPCBsおよびOH-PCBsが脳へ移行している可能性が極めて高い。
概要

近年、ポリ塩化ビフェニル(PCBs)の代謝物であるOH-PCBsは脳神経発達への影響が疑われており、ヒトでは発達障害と胎児期におけるPCBs摂取の関連が指摘されています。愛媛大学沿岸環境科学研究センター化学汚染毒性解析部門の野見山桂准教授らの研究グループは、野生のニホンザル(Macaca fuscata)を対象に妊娠初期・中期・後期におけるそれぞれの胎仔の脳中からOH-PCBsを検出しました。霊長類の胎仔の脳組織中からOH-PCBsの検出は世界で初めてとなります。とくに妊娠初期の段階で胎仔への汚染物質の移行量に著しい上昇が認められことから、初期胎仔発達段階におけるOH-PCBsの特異的な移行期間の存在が示唆されました。本成果は2020 年8月11日、環境科学分野で高く評価されている国際学術誌Environmental Science & Technologyにオンライン掲載されました。

詳しい資料は≫

生物環境工学
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