国際共同研究から明らかになった日欧での違い
2021-10-19 京都大学
諫田淳也 医学部附属病院病院講師、熱田由子 日本造血細胞移植データセンター長、Éliane Gluckman ユーロコード教授、Arnon Nagler 欧州血液骨髄移植学会急性白血病ワーキングパーティ―教授らの研究グループは、日欧における臍帯血移植後のGVHDが予後に及ぼす影響を明らかとしました。
同種造血幹細胞移植は再発・難治性白血病に対して根治が期待できる治療法です。臍帯血は、HLA一致ドナーに代わる代替移植ソースとして急速に拡大しました。本研究グループは前研究にて、日欧共同の臍帯血移植研究基盤を確立しましたが(Kanda J, Leukemia. 2020;34(1):128-137)、本研究では、このデータをもとに、移植片対宿主病(GVHD)が予後に及ぼす影響が日欧で異なること、日本において軽症GVHD発症により、合併症リスクを増加させることなく、移植片対腫瘍効果が発揮され予後が改善することを示しました。
本研究成果は、2021年10月12日に、国際学術誌「Bone Marrow Transplantation」のオンライン版に掲載されました。
図:本研究のイメージ図
研究者情報
研究者名:諫田淳也