生物化学工学 乳用牛の胃から、メタン産生抑制効果が期待される新規の細菌種を発見 乳用牛の第一胃から、プロピオン酸前駆物質を既知の近縁菌より多く産生する新種の嫌気性細菌を発見しました。牛の第一胃では、プロピオン酸が多く産生されると、メタン産生が抑制されることが知られています。本菌の機能を詳しく調べることで、牛のげっぷ由来のメタン排出削減に貢献すると期待されます。 2021-11-30 生物化学工学
生物化学工学 脳は記憶を力で刻む ~シナプスの力と圧感覚による新しい伝達様式の発見~ 長期記憶が形成される際、大脳のシナプスにおいて樹状突起スパインが増大することが知られていたが、このスパインの動きが、筋肉収縮と同程度の力でシナプス前部を押すことにより、伝達物質放出を増強する効果(圧感覚)を持つことを見いだした。シナプスにおける情報伝達様式として、化学伝達と電気伝達の2種類の様式が知られてきた。今回、スパイン増大と圧感覚を介した力学的伝達という新しい第3の様式を発見した。 2021-11-25 生物化学工学
生物化学工学 人食いバクテリアを認識して免疫を活性化させる仕組みを解明 ヒトの細胞が人食いバクテリアとして知られるを見分けて分解する新たなメカニズムを明らかにしました。 2021-11-21 生物化学工学
生物化学工学 クローン繁殖フナは稀に有性生殖をしながら繁栄~遺伝的に多様なクローンフナが存在する謎を解明~ 雌だけで繁殖するフナの起源を明らかにし、またクローン繁殖であるにも関わらず、大きな遺伝的多様性をもつ理由を突き止めました。 2021-11-19 生物化学工学
生物化学工学 細胞内へのポリアミン輸送メカニズムの解明 リソソーム内腔から細胞内へとポリアミンを輸送するATP13A2の立体構造を解明することに成功しました。ポリアミンを輸送する時のさまざまな状態の立体構造を捕らえ、ポリアミン輸送メカニズムを詳細に解明することに成功しました。ATP13A2の遺伝性変異がパーキンソン病に関与していることから、これらの疾患の理解につながることが期待されます。 2021-11-19 生物化学工学
生物化学工学 タンパク質の連続的な合成を保証するリボソーム「トンネル」の役割を発見 翻訳の連続性を破綻させる「リボソームの不安定化」現象について解析し、リボソーム内部の新生タンパク質(新生鎖と呼ぶ)の通り道(「トンネル」)と新生鎖間との相互作用が、翻訳破綻のリスクを抑制していることを見出した。 2021-11-17 生物化学工学
生物化学工学 褐色脂肪組織に着目したとの新たな関連を解明 食餌性肥満モデルマウスにおいて、Bacteroidesを投与することにより、褐色脂肪組織の分岐鎖アミノ酸代謝が亢進し、肥満が抑制された。 2021-11-17 生物化学工学
生物化学工学 光で記憶を消去する ~よい記憶に睡眠が必要な理由を解明~ 光を照射して記憶を消すことができるようになりました。イソギンチャク由来の光増感蛍光タンパク質を使って、シナプスのタンパク質を光照射により不活化することを試みました。このタンパク質は光を照射すると、活性酸素を放出し周囲のタンパク質を不活化します。この性質を利用すると、記憶を起こしたシナプスのみを消すことができました。 2021-11-15 生物化学工学
生物化学工学 共生細菌のちからで害虫が農薬に強くなる助け合いの仕組みを解明~共生細菌による農薬解毒を宿主昆虫が助けていた~ 害虫が腸内の共生細菌との作用で農薬抵抗性を獲得する仕組みを初めて解明した。昆虫と共生細菌が助け合って農薬を解毒する仕組みを初めて解明。共生細菌の一つの遺伝子が、昆虫の農薬抵抗性に重要な因子であることを特定。 2021-11-10 生物化学工学
生物化学工学 小脳の大規模可視化に成功~マウス小脳における感覚情報表現の仕組みを解明~ 小脳全体で時々刻々と変化する感覚入力をリアルタイムで表現していることを見いだしました。「セグメント」と呼ばれる小区域の活動パターンの組み合わせが、全体として身体のさまざまな部位への感覚入力の確率をリアルタイムで表現する、分散型の集団符号化を行っていることが明らかになりました。 2021-11-10 生物化学工学
生物化学工学 胎児の神経を形作る仕組みは精密な温度センサー ~母体の体温維持が神経の成熟に重要であることを示唆~ 精製したたんぱく質は熱に弱く、機能を失いやすいため、体温付近での性質を調べるのが一般に困難。赤外レーザーによる精密加熱技術を用いて体温付近での実験に成功したことで、神経細胞が力を出し、形を変えるときに働くたんぱく質に、温度センシング能力があることを発見。 2021-11-10 生物化学工学
生物化学工学 クロマチンの持つ固体と液体の性質 The solid and liquid states of chromatin. クロマチン相分離の歴史、その決定要因とメカニズムについて詳述しました。また、In vitroおよび核内におけるクロマチンのorganizationにおけるクロマチン自己相互作用の役割の重要性を指摘しています。さらに、ヘテロクロマチンとユークロマチンの成分であるタンパク質の相分離、および核内のクロマチンがナノスケールで液体として、メゾスケールで固体として振る舞うという新たな概念について議論しています。 2021-11-09 生物化学工学