東京大学

医療・健康

世界初!福山型筋ジストロフィーの患者からiPS細胞を用いて大脳組織を再現 低分子化合物Mn-007投与で糖鎖量が回復することを明らかに

日本特有の小児難病である福山型筋ジストロフィー(FCMD)の患者よりiPS細胞を樹立し、ヒト由来の大脳皮質モデルと骨格筋モデルを世界で初めて作成し、低分子化合物Mn-007が有効である可能性を発表しました。
細胞遺伝子工学

光で活性化する組み換え酵素を、効率よく活性化する条件を発見

光によって活性化され、配列特異的に遺伝子を操作できる組み換え酵素「光活性化型Cre(Photoactivatable-Cre; PA-Cre)」のマウス個体での実用化を目指しました。ES細胞や数理モデルを用いて、効率よく組み換えを誘導できる光照射条件を探索し、短い間隔で光のON/OFFを繰り返す光照射を行うと、照射時間は半分になるにもかかわらず、連続照射(当てっぱなし)と同等の効率で組み換えを誘導できることがわかりました。
生物化学工学

細胞内へのポリアミン輸送メカニズムの解明

リソソーム内腔から細胞内へとポリアミンを輸送するATP13A2の立体構造を解明することに成功しました。ポリアミンを輸送する時のさまざまな状態の立体構造を捕らえ、ポリアミン輸送メカニズムを詳細に解明することに成功しました。ATP13A2の遺伝性変異がパーキンソン病に関与していることから、これらの疾患の理解につながることが期待されます。
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生物環境工学

漆黒の夜の海で魚を追う新手法~夜行性魚類の回遊生態を解明~

世界で初めての光るタグを付けて暗闇のなかで追跡する手法に挑戦し、夜行性魚類ハタンポ科の夜間の行動生態の解明に繋がった。これまでの予想に反し、ミナミハタンポが夜間にサンゴ礁の外まで長距離を回遊していることが判明した。サンゴ礁の外から内までエネルギーを運搬する生態系にとっての重要な役割を果たすことが分かった。
有機化学・薬学

ヒストンメチル化酵素NSD2は発がん性変異により安全装置が外れ、制御不能になる

血液がん発症に関わるヒストンメチル化酵素NSD2の発がん性変異体の活性亢進メカニズムを明らかにしました。この発見はNSD2の変異が関係する血液がんの治療薬開発につながるものと期待されます。
細胞遺伝子工学

細胞外で複製し進化する人工ゲノムDNAを開発 ~自律的に増殖し進化する人工細胞の構築に期待~

核酸やたんぱく質といった無生物材料のみを用いて、生物の特徴であるDNAからの遺伝子発現と持続的な複製による進化を細胞外で行うことに世界で初めて成功しました。
有機化学・薬学

大人の脳に存在する神経幹細胞はどのように作られるのか? 一生にわたり維持される幹細胞ができる仕組みの解明

胎生期の神経幹細胞の分裂抑制により、Notch-Hey1経路が活性化することを見出しました。さらに、Hey1が安定した発現様式を示すことで、分化遺伝子の発現を持続的に抑制し、起源細胞の形成・安定維持に貢献することを発見しました。
医療・健康

くびの脊髄損傷:24時間以内の緊急手術で麻痺の回復促進

大学病院など全国43施設においてランダム化試験をおこない、非骨傷性頚髄損傷(骨折のない頚髄損傷)に対する早期手術の有効性を調査しました。24時間以内の早期手術は、待機的におこなう受傷2週以降の手術に比べ、手足に生じた麻痺の回復を早めることがわかりました。
生物工学一般

変動する環境における、細菌の細胞サイズ分布にまつわる普遍性の発見

細菌集団の環境を高度に制御する新しいデバイスを構築し、栄養飢餓に対する大腸菌集団の応答の様子を観察した。細菌の細胞サイズは飢餓によって劇的に変動するにもかかわらず、急激な飢餓過程では細胞サイズの分布形状が本質的に変化しないことを発見した。
細胞遺伝子工学

ゲノム編集と4種オルガネラの蛍光可視化を同時に実現

原始的な真核生物である単細胞紅藻シゾンにおいて、4種のオルガネラの蛍光可視化とゲノム編集を同時に実現する新たな分子生物学ツール“シゾン・カッター(CZON-cutter)”を確立した。シゾン・カッターを用いることによって、細胞を構成する重要なユニットであるオルガネラが、どのような遺伝子によって制御されているのかを迅速に解析することが可能となった。
有機化学・薬学

不均一系キラルLewis酸触媒を用いる光学活性化合物の連続合成を達成

有機合成における不斉触媒反応で広く用いられるキラルLewis酸触媒の汎用的かつ効率的な固定化手法の開発に成功した。代表的なLewis酸触媒であるトリフルオロメタンスルホン酸スカンジウム錯体の固定化を行い、調製された触媒が連続フロー条件下Friedel-Crafts反応に対し高活性・高選択性を有することを見出した。
医療・健康

生まれ順が遅い子どもが他者を助けやすい脳神経メカニズムを解明

約3,000名の10歳児を対象とした東京ティーンコホート調査から、生まれ順が遅い思春期児は他者を助ける傾向が高いことを明らかにし、扁桃体の体積や機能的ネットワークが関連していることを明らかにしました。
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