東京大学

医療・健康

脳梗塞に対するAIMの新しい治療効果の発見

脳梗塞発症に伴い、健常時ほとんど存在しない脳内のapoptosis inhibitor of macrophage(AIM)の発現が急速に高まることを発見した。AIMは、マウス脳内の梗塞巣において、壊死した神経細胞や、死細胞から放出され炎症を引き起こすdamage associated molecular patterns(DAMPs)に結合し、それらの除去・不活化を促進することによって、脳梗塞発症後の生存率や神経症状を改善することを見出した。
有機化学・薬学

イントロン由来の異常タンパク質が与えるストレス

スプライシング調節化合物の「スプライソスタチンA(SSA)」がイントロンからの翻訳を誘導し、異常タンパク質の凝集体の形成を介して、タンパク質合成の全体を抑えるという、一連の仕組みを解明した。
医療・健康

腸管と乳腺はつながっている! ~腸内微生物が母乳中の抗体産生を促す~

母乳中の抗体(免疫グロブリン)が作られるメカニズムを明らかにした。母乳中の抗体は、形質細胞(リンパ球の一つであるB細胞より分化した細胞)から分泌され、母子移行されるタンパク質の一つです。母乳中の抗体産生に関わる形質細胞の大半は、乳腺から遠く離れた腸管に由来していることを明らかにした。
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医療・健康

新しい検査法を発見 食物アレルギーの診断、経口免疫療法の効果判定に有用

食物アレルギーの検査や治療効果に有用な新しい侵襲(研究対象者の身体に負担が生じること)のない検査法(尿中のPGDM:プロスタグランジンD2の代謝物測定)の臨床研究を行った。
生物環境工学

虫が動く速さと環境温度との関係

ショウジョウバエ属に属する11種の幼虫が移動する速さと、各動物種の生息域の気温との間に相関関係があることを発見した。
生物化学工学

トマトの葉の形態の多様化の過程を明らかに

高速シークエンサーを用いて得られたゲノム情報を利用して、葉の形態が特徴的なトマトについて二つの原因遺伝子を同定し、そのうちの一つの遺伝子の進化の過程を明らかにした。
医療・健康

多くの施設で集めた複数疾患の脳画像ビッグデータを一般公開

多施設にて統一の撮像プロトコルで撮像した複数精神疾患のfMRIータおよび、旅行被験者データを合わせてデータベース化し、オンラインプラットフォーム上で公開した。
細胞遺伝子工学

揺らぎは進化の道しるべ:タンパク質構造の熱揺らぎと進化しやすさは相関している

数百のタンパク質ファミリーからなる数十万個のタンパク質のデータベースを用いて、この両者、つまり熱雑音によるタンパク質のダイナミクス(熱揺らぎ)と、突然変異によるタンパク質の構造変化との間に強い相関関係を見いだした。
生物化学工学

霊長類におけるグルタミン酸の旨味の起源~体の大きな霊長類は旨味感覚で葉の苦さを克服~

アミノ酸センサーだと考えられていた旨味受容体が、霊長類の祖先ではイノシン酸やアデニル酸などのヌクレオチドを感度良く検出するセンサーとして機能していたことを見出した。
細胞遺伝子工学

DNA配列間の情報交換により品質を管理する機構の発見

ゲノム中で最大の反復遺伝子であるリボソームRNA遺伝子(200~700コピー、rDNA)の全体構造を解析した。これまでのrDNAの約3割は異常な構造を持っているという定説を覆し、99.8%は規則正しい直列反復構造をとっていることを解明した。
医療・健康

塩味受容にはCl⁻が必要?~クロライドイオンが奏でる塩味の秘密~

機能未知であった膜タンパク質TMC4が塩味受容に関与する電位依存性クロライドチャネルであることを発見した。塩味の受容において、クロライドイオンの関わるメカニズムの一端を明らかにした。
医療・健康

PD-1は抗原親和性の低いT細胞を選択的に抑制する

抗原受容体と抗原の親和性が低い場合ほど、T細胞の活性化により誘導される遺伝子の発現がPD-1によって強く抑制されることを発見した。マウスを用いた解析により、PD-1が働かない場合にはがん抗原に対する親和性が低いT細胞の活性化が相対的に強く促されることを明らかにした。
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