日本人の腸内細菌の解析から肥満・糖尿病を改善する可能性のある菌を発見し、メカニズムを解明

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2022-08-18 医薬基盤・健康・栄養研究所

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(大阪府茨木市、理事長・中村祐輔)(以下「NIBIOHN」という。)ヘルス・メディカル連携研究センター 腸内環境システムプロジェクト/ワクチン・アジュバント研究センター ワクチンマテリアルプロジェクトの國澤純センター長と細見晃司主任研究員らの研究グループは、学校法人早稲田大学(東京都新宿区、理事長・田中愛治)の竹山春子教授らの研究グループ、Noster株式会社(京都府向日市、代表取締役CEO・北尾浩平)、山口県周南市及び新南陽市民病院と共同で、健常な人と糖尿病患者を比較したヒト研究ならびに動物モデルを用いた検証から、肥満や糖尿病を予防・改善する可能性がある有用な新たな腸内細菌としてブラウティア菌を発見しました。ブラウティア菌は、脂肪蓄積抑制効果があるオルニチン、アセチルコリン、Sアデノシルメチオニンなどを作り出し、さらに、他の腸内細菌と協調的に働き、腸内環境を改善することで、肥満や糖尿病を予防・改善する可能性があることが明らかになりました。

今回の発見は、腸内細菌の機能や健康への関わりを理解する上で重要であり、学術的に大きな意義があります。今後の実用化のためには、今回の動物モデルでの結果をもとに、ヒトにおける有効性や安全性の評価などさらなる検討が必要となりますが、今回の発見から、ブラウティア菌を対象にした創薬や健康食品への展開など、健康社会実現の促進につながることが期待されます。

なお、本研究成果は日本時間2022年8月18日午後6時 に『Nature Communications』に掲載されました。

詳しい資料は≫

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