2026-07-10 オックスフォード大学
英国オックスフォード大学は、低温酸素化灌流(Hypothermic Oxygenated Machine Perfusion)を施した膵臓を用いる世界初の臨床移植に成功し、膵臓保存法の有効性を検証する臨床試験「HOPP(Hypothermic Oxygenated Pancreas Perfusion)」を開始した。膵臓は虚血・再灌流障害を受けやすく、従来の静的冷保存では品質劣化を十分に防げず、提供された膵臓の約半数が移植に利用されていない。HOPP試験では、臓器内に酸素化した低温保存液を約2時間循環させることで代謝を維持し、虚血障害を軽減して移植成績の向上を目指す。腎・膵同時移植待機患者30例を対象に、従来の冷保存を受けた60例との比較を行い、移植後の膵・腎機能、合併症、手術成績、入院期間などを評価する。腎臓や肝臓では同様の保存技術の有効性が示されており、本研究は膵臓への応用を臨床で初めて検証するもので、移植可能な膵臓数の増加と移植成績の改善につながることが期待される。
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