温度制御による抗体医薬品の精製方法を開発 ~抗体医薬品の活性維持・精製コスト削減~

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2020-07-28 慶應義塾大学,東京大学,科学技術振興機構

ポイント
  • 抗体医薬品を特異的に吸着する機能性高分子を用いた精製カラムを開発
  • 抗体医薬品の活性を維持する温和な条件で抗体を精製可能
  • 低コストでの分離精製による抗体医薬品の薬価低減の可能性

慶應義塾大学 薬学部は、東京大学 大学院工学系研究科との共同研究により、温度変化のみで抗体医薬品を精製する技術を開発しました。これは慶應義塾大学 薬学部の長瀬 健一 准教授、金澤 秀子 教授、東京大学 大学院工学系研究科の秋元 文 准教授を中心とする研究グループの、科学技術振興機構(JST) 先端計測分析技術・機器開発プログラムにおける研究成果です。

抗体医薬品は、生体内の標的分子に特異的に作用するため、副作用が少ない効果的な医薬品として注目を集めています。この抗体医薬品の製造工程において、抗体医薬品を不純物から精製する工程が重要となってきます。

本研究では、温度変化に応答して性質を変化させる機能性高分子を用いたカラムを開発しました。このカラムを用いることで抗体医薬品を特異的にカラムに吸着させ、カラムを冷却することで抗体医薬品をカラムから回収することで精製することに成功しました。

本研究で提案する抗体医薬品の分離精製法は、抗体医薬品の活性を維持するだけでなく抗体医薬品の製造工程における分離精製のコストを大幅に低減できる可能性があり、抗体医薬品の薬価を低減できる可能性が期待できます。

本研究成果は、2020年7月27日(英国時間)に国際学術誌「Scientific Reports」のオンライン版に掲載されます。

詳しい資料は≫

<論文タイトル>

“Antibody drug separation using thermoresponsive anionic polymer brush modified beads with optimised electrostatic and hydrophobic interactions.”
DOI:10.1038/s41598-020-68707-7
<お問い合わせ先>
<研究に関すること>

長瀬 健一(ナガセ ケンイチ)
慶應義塾大学 薬学部 創薬物理化学講座 准教授

秋元 文(アキモト アヤ)
東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻 准教授

<JST事業に関すること>

中村 宏(ナカムラ ヒロシ)
科学技術振興機構 産学連携展開部 先端計測グループ

<報道担当>

慶應義塾 広報室(豊田)

東京大学 大学院工学系研究科 広報室

科学技術振興機構 広報課

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