B細胞、T細胞による獲得免疫の始まりの謎を解明

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転写因子E2AがRag遺伝子を制御する

2020-09-07 京都大学

宮崎和子 ウイルス・再生医科学研究所研究員、宮崎正輝 同准教授、渡邊仁美 同助教、緒方博之 化学研究所教授らの研究グループは、Rag1/Rag2分子の発現を制御する分子機構を明らかにしました。

免疫は、獲得免疫と自然免疫が協力して働くことでウイルスなどの病原体から体を守ります。この中で、抗体やT細胞受容体によって、特異的な抗原を感知して炎症反応を起こすことができるのが、獲得免疫の特徴です。この反応は、ワクチン接種によりウイルスなどに対する特異的な抗体を作るときにも重要となります。この抗体やT細胞受容体は、Rag1/Rag2という分子による遺伝子再構成によって作られますが、このRag1/Rag2分子の発現がどの様に調節されているのかは、明らかではありませんでした。

本研究グループは、様々な遺伝子改変マウスを作製し、Rag1/Rag2の発現を調節するエンハンサー領域(DNA上で遺伝子の発現を調節する領域)を見つけ、そのエンハンサー領域が転写因子E2Aによりコントロールされることを証明しました。本研究は、長年議論されてきた「獲得免疫の始まり」を解明する重要な手がかりとなります。

本研究成果は、2020年9月5日に、国際学術誌「Science Immunology」に掲載されました。

図:本研究のイメージ図

詳しい研究内容≫

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医療・健康生物化学工学
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