精子形成促進分子GDNFの制御機構の解明~男性不妊治療への応用に期待~

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2021-08-19 京都大学

森圭史 医学研究科客員研究員、篠原隆司 同教授らの研究グループは、精子形成の促進分子であるサイトカインのグリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)の発現制御メカニズムを明らかにしました。

GDNFは精子幹細胞の自己複製分裂を誘導する分子と知られています。この分子を欠損したマウスでは精子形成が消失し、無精子症になります。 GDNFの欠損はヒトにおいても重篤な不妊症の原因として考えられています。GDNFの男性不妊症における重要性は20年以上前から報告されていましたが、その発現制御メカニズムについては明らかになっていませんでした。今回の研究で我々はCDC42-PAK1-ERK1,2/PEA15Aというシグナル伝達経路が活性化されることでGDNFの発現が誘導されることを明らかにしました。本研究により、上記シグナル伝達経路の活性化が男性不妊症の新たな治療につながる可能性が生じました。

本研究成果は、2021年8月18日に、国際学術誌「Cell Reports」に掲載されました。


図:GDNFはセルトリ細胞より大量に産生され精子幹細胞の維持に必須な分子です。今回の実験でその上流分子としてCDC42-PAK1-ERK1,2/PEA15A経路が同定されました。このシグナル伝達経路を刺激すれば精子形成が減弱している不妊症患者の精巣でも精子形成が促進できる可能性があります。

詳しい研究内容≫

研究者情報
研究者名:篠原隆司

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