生物化学工学

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蛍光タンパク質の蛍光強度を維持したまま組織・器官を透明化できる 動植物共通の透明化法開発に成功

動植物共通の組織・器官透明化法iTOMEIの開発に成功しました。従来の透明化方法の各ステップを綿密に見直し、改良を実施することで、蛍光タンパク質の蛍光強度を維持したままで、動植物の組織や器官を透明化できるようになりました。
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植物で新奇な細胞内取り込み機構を誘起するペプチド~植物への機能性タンパク質の直接導入を達成~

複数のドメイン(領域)から成る人工の膜透過ペプチドが新奇な細胞内取り込み機構を誘起することにより、タンパク質を植物細胞へ高効率に導入できることを明らかにしました。
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困ったときは兄弟に~学習行動を制御するタンパク質をよく似たタンパク質がサポートする~

線虫 は、PKC-1というタンパク質の働きによって自分の飼育されていた環境を記憶することが知られています。今回、PKC-1の「兄弟分」であるよく似たタンパク質、TPA-1が特定条件でPKC-1の機能をサポートすることを明らかにしました。例えば線虫が老化したときや他の感覚入力に学習行動を邪魔された場合などにおいて、学習がなるべく正常に行われるようにTPA-1が働くことが明らかになりました。
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葉緑体タンパク質が働く場所を変化させ光合成の能力を柔軟に維持する仕組みを発見

微細藻の一種でモデル緑藻として知られるクラミドモナスを用いて、培地中のCO2濃度を測定しながら様々な培養条件におけるLCIBの局在変化を調べました。葉緑体のタンパク質がCO2の濃度変化を受けて働く場所を変化させ、光合成の能力を柔軟に維持する仕組みを発見しました。
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骨格筋の分化に働く新たな染色体基盤構造体を解明

マウス(Mus musculus)の新規ヒストンH3mm18を含むヌクレオソーム構造をクライオ電子顕微鏡解析により世界で初めて解明しました。H3mm18が不安定で弛緩したヌクレオソームを形成すること、そしてH3mm18の発現が筋分化に重要な遺伝子の発現を制御することを明らかにしました。
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脳の状態によって変化する中脳の機能地図~方位・方向選択性マップの動的性質の発見~

2光子顕微鏡という特殊な顕微鏡を用いて、生きたマウスの上丘の神経細胞集団の活動パタンを可視化し、異なる脳の状態(起きているとき vs 麻酔で寝ている時)での反応の違いを比較しました。イソフルラン麻酔をかけた場合、上丘の地図様の反応パタンが明確になるのに対して、覚醒条件では、地図様の反応パタンが曖昧になることを発見しました。
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愛知県で見つかった新種カメムシを愛媛県で発見 ~Loricula mikawaを四国で発見~

四国から未記録であった Loricula mikawa (カメムシ目,フタガタカメムシ科)を愛媛県で発見し記録しました。本種は2020年に愛知県で発見され新種として記載されたばかりでした。
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表層糖鎖パターン解析による細胞外小胞の多様性評価~糖鎖を改変し、細胞との相互作用を制御する~

新規細胞間情報伝達機構や生体由来のナノキャリアとして注目されている細胞外小胞(Extracellular vesicles; EV)について、その表層糖鎖のパターンがEVの多様性の指標となり得ること、そしてEVの細胞間相互作用に重要なことを明らかにしました。
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病態変異は第二のイオンの通り道を形成する~遺伝性疾患の原因であるイオンの選択的透過の異常のメカニズムを解明~

細胞膜上には、特定のイオンだけを選択的に透過する種々のイオンチャネルがあり、イオンチャネルの変異は様々な疾患を引き起こします。K+チャネルの一種であるGIRK2の遺伝性変異におけるイオン選択性の異常のメカニズムを検証しました。これまで知られてきたチャネルタンパク質分子中央のイオン透過路だけでなく、第二のイオン透過路が新たに形成され、正常体では透過しないイオンが通過していることがイオン選択性異常の原因であることを明らかにしました。
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生体から不良細胞を除去する「細胞競合」の仕組みの一端を解明

ショウジョウバエを用いて細胞競合を引き起こす遺伝子変異を探索した結果、小胞体ストレスを起こした細胞が細胞競合によって排除されることを見つけました。小胞体ストレスを起こした細胞では、小胞体ストレス応答の1つであるPERK-eIF2α経路が活性化することでタンパク質合成量が低下することが知られています。小胞体ストレスを起こしていなくても、転写因子Xrp1の発現量が増大した不良細胞ではPERK-eIF2α経路が活性化してタンパク質合成量が低下することがわかりました。生体内に生まれた不良細胞はXrp1タンパク質の発現量を増大することでPERK-eIF2α経路を介してタンパク質合成量を低下させ、これが目印となって近接する正常細胞によって排除されることが示唆されました。
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口を使った細胞の移動 – アクチン波による細胞外形状情報の読み取り

アメーバ細胞の変形を引き起こす、アクチン骨格系の進行波の生成と伝播が曲面上において特異なふるまいを示すことを観測と定量的な解析から明らかにした。細胞による地形感知のメカニズムとして、曲面上を進行する波のパターンとそれに付随して生じるカップ型の膜構造を介した、新たな機構を提唱した。地形感知の機構は、生体内など複雑な形状の足場における、細胞の変形や移動の仕組みの理解に資する。 発表概要
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細胞がグルコース代謝量を制御する巧妙な仕組み~細胞中のATP濃度に依存した酵素活性の新たな制御機構の解明~

グルコースからアデノシン三リン酸(ATP)を合成する解糖系酵素の一つであるホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)が、細胞内ATP濃度に応じてブドウ糖(グルコース)代謝量(解糖流量)を制御していることを発見しました。
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