2021-10

くるくる泳ぐ微生物 螺旋軌跡の3Dイメージング ~マイクロロボットの設計に向けて~ 生物工学一般

くるくる泳ぐ微生物 螺旋軌跡の3Dイメージング ~マイクロロボットの設計に向けて~

独自に開発をしてきた三次元位置検出光学顕微技術を用いて、繊毛虫テトラヒメナが右手系の回転をしながら右螺旋を描くように遊泳していることを定量し、またCa2+刺激により螺旋遊泳パターンが揺らぐことを明らかにしました。
TMPRSS2とカテプシンBを標的とした新型コロナウイルスの感染阻害 有機化学・薬学

TMPRSS2とカテプシンBを標的とした新型コロナウイルスの感染阻害

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) 感染においてTMPRSS2とカテプシンBが重要な役割を担うことを見出しました。TMPRSS2阻害剤とカテプシンB阻害剤の組合せによりSARS-CoV-2感染効率が低下することを確認しました。
コロナ禍の子どもの心の実態調査 摂食障害の「神経性やせ症」が1.6倍に 医療・健康

コロナ禍の子どもの心の実態調査 摂食障害の「神経性やせ症」が1.6倍に

国立成育医療研究センターが行っている子どもの心の診療ネットワーク事業では、新型コロナウイルス感染症流行下の子どもの心の実態調査を行いました。全国26医療機関が参加した本調査で、コロナ流行前の2019年度と比較し、2020年度では神経性食欲不振(神経性やせ症)の初診外来患者数が約1.6倍、新入院者数が約1.4倍に増加していたことが判明しました。コロナ禍でのストレスや不安が影響していると推測されます。
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脳内で生合成されるトランスフェリンはアルツハイマー病の新規バイオマーカーとなる 医療・健康

脳内で生合成されるトランスフェリンはアルツハイマー病の新規バイオマーカーとなる

脳脊髄液中にアルツハイマー病の新規糖鎖マーカーを見出しました。
手と足の感覚は、実は脳の中でつながっていた。脳障害による活動変化の広がりを見ることで常識を覆す発見、脳機能・疾患機序の理解へ前進 医療・健康

手と足の感覚は、実は脳の中でつながっていた。脳障害による活動変化の広がりを見ることで常識を覆す発見、脳機能・疾患機序の理解へ前進

化学遺伝学法という脳活動の操作法と、全脳の活動が見える機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を組み合わせて、一部の脳活動をピンポイントで止めて、その時の全脳への影響を見る新しい手法を開発し、これまでの常識を覆して「手と足の感覚情報処理が、実は脳の中でつながっている」ことを世界で初めて明らかにしました。
南極の湖から新種のレジオネラ属菌の単離培養に成功 本属としては初の低温耐性菌 生物環境工学

南極の湖から新種のレジオネラ属菌の単離培養に成功 本属としては初の低温耐性菌

第60次南極地域観測隊(2018年~2019年)が採取した南極の湖の堆積物からレジオネラ属菌を探索し、その培養に成功しました。4~25℃という低温条件で増殖する新種であることが分かり、低温条件でも細胞膜の流動性を高めうる不飽和脂肪酸を細胞内に溜め込むことや、自身のゲノム上で位置を転移し、ほかの遺伝子に影響を与える“動く遺伝子”を数多く持つなどユニークな特徴も明らかになりました。
泳ぐ微生物が海まで流されない理由 ~SDGsに欠かせない小さな生物たちの振る舞いを解明~ 生物工学一般

泳ぐ微生物が海まで流されない理由 ~SDGsに欠かせない小さな生物たちの振る舞いを解明~

単細胞の繊毛虫テトラヒメナが水中の構造物付近で走流性を示す機構を明らかにしました。流れ場でのテトラヒメナの動きを顕微鏡観察することに加え、実験結果に基づく流体シミュレーションを行いました。構造物付近で流れに逆らう行動は「推進力を生み出す繊毛の機械的な刺激応答特性」と「細胞形状」という単純な2つの要素だけで説明できることが明らかになりました。
勝ちばかりでも、負けばかりでも、「無謀な賭け」につながる 医療・健康

勝ちばかりでも、負けばかりでも、「無謀な賭け」につながる

事前のギャンブルで勝った経験が多いと「無謀な賭け」 (負けが見込まれる局面における多額の賭け) を行いやすいという現象の背後にあるメカニズムについて検討しました。
未熟な行動出力の感覚フィードバックを介した運動回路の自己構築 生物化学工学

未熟な行動出力の感覚フィードバックを介した運動回路の自己構築

遺伝子操作によりショウジョウバエの体性感覚を担う神経細胞の機能を特異的に阻害することで、運動経験の感覚フィードバックが運動回路の発達に必須であることを初めて示しました。さらに、感覚フィードバックが働きかける神経回路を同定し、この神経回路が自発的な活動により感覚フィードバックを促すことを示しました。
大腸がんが免疫の攻撃から逃れる機序を解明 有機化学・薬学

大腸がんが免疫の攻撃から逃れる機序を解明

免疫チェックポイント阻害剤が有効とされるマイクロサテライト不安定性大腸がんにおいて、免疫細胞が、がん細胞を認識して攻撃する際の目印とされるHLA遺伝子が機能しなくなっていることを、長いDNA配列を解読することのできるロングリードシークエンサーを用いて明らかにしました。
希少がんの治療開発をアジア・太平洋地域5か国と連携し推進 「MASTER KEY Asia」開始 医療・健康

希少がんの治療開発をアジア・太平洋地域5か国と連携し推進 「MASTER KEY Asia」開始

患者数が少なく、治療開発が困難とされる、希少がんを対象に、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナムのアジア5か国10施設と連携して、国際共同前向きレジストリ研究「MASTER KEY Asia」を開始します。
ウレアプラズマによる宿主細胞死の回避~気配を消す流早産原因菌の戦略~ 医療・健康

ウレアプラズマによる宿主細胞死の回避~気配を消す流早産原因菌の戦略~

流早産の原因として重要な細菌であるウレアプラズマが、感染した胎児や子宮の細胞の中で栄養を受け続けるために感染細胞を殺さないようしていることを発見しました。ウレアプラズマ遺伝子をミニマルセルのゲノムに組み込むことに成功し、ウレアプラズマ空胞化因子(UpVF)の病原性を明らかにした。
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