勝ちばかりでも、負けばかりでも、「無謀な賭け」につながる

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望み薄なギャンブルに賭けてしまうのはなぜか?

2021-10-20 京都大学

田岡大樹 教育学研究科博士課程学生、楠見孝 同教授は、大学生・大学院生を対象に実験を行い、事前のギャンブルで勝った経験が多いと「無謀な賭け」 (負けが見込まれる局面における多額の賭け) を行いやすいという現象の背後にあるメカニズムについて検討しました。

その結果、事前に多くの勝ちを経験した参加者では、多くの負けを経験した参加者と比べて、ポジティブ感情の低下やネガティブ感情の上昇などの変化が見られず、賭けに対して知覚されたベネフィット(メリットがある感じ)が高いまま維持されることがわかりました。一方、参加者の賭け行動を時系列解析したところ、事前に多くの負けを経験した参加者は実験の終盤において集中的に無謀な賭けを行っていたことが明らかとなり、無謀な賭けと「負け追い」(損失を取り返そうとする行動)の関連性を示唆する結果が得られました。本研究グループは、今後、ギャンブル中の認知・学習プロセスや個人差に焦点を当てた研究を展開していく予定です。

本研究成果は、2021年10月11日に、国際学術誌「Journal of Gambling Studies」のオンライン版に掲載されました。

多くの勝ち経験も多くの負け経験も,無謀な賭けを導く
図:多くの勝ち経験も多くの負け経験も、無謀な賭けを導く

詳しい研究内容≫

研究者情報
研究者名:楠見孝

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